蠍が十五匹 ページ16
フロイドside
柔らかい感触を感じた後に、直ぐに口の中に生暖かい感触が滑り込んでくる
何か沢山口に詰まって必死に飲み込んでいくと、段々と意識が戻っていった
フロイド｢(え、何で俺ハオコゼちゃんとチューしてんの？)｣
意識が戻っても身体はまだ動かない
ハオコゼちゃんの俺と比べたら短い舌が忙しなく口の中を動き回る
もう口の中の唾液が俺のなのか、ハオコゼちゃんのなのかもわからない
段々と指先の痺れが取れてきてゆっくりと動かせる様になる
力の入らない手でハオコゼちゃんの肩を押すと、やっと口と口が離れた
｢はっ…ん………動けるようになったんだ……なるほど、注入量に対して解毒剤の量は1:3くらいの割合か。効き始めるまでにおよそ2分弱……｣
フロイド｢ちょ、ちょっと待てよ、何、何で俺ハオコゼちゃんとチューしてる訳？しかもさっきまでの何？ハオコゼちゃん本当に体に毒でも塗ってんの？｣
ブツブツと呟くハオコゼちゃんの言葉を遮る
ハオコゼちゃんは言葉を止めると、さっきみたいな薄い笑みでまた口を開いた
｢寝込みを襲うような不届き者がいたものだから、新しい毒の被検体になってもらおうと思って｣
そう言って綺麗に笑うハオコゼちゃん
ゾクッとした
作られた人形の笑った顔を、そのまま嵌め込んだみたいな綺麗な笑顔
たやすく俺を殺すような行動をとったこと
｢誰かは知らないけど、次は殺しちゃうかも。まぁ覚えてたらの話だけどさ｣
そう言っ立ち去って行ったハオコゼちゃん
誰かは知らないって隣の席じゃん
俺の事殺そうとしといて覚えない事ってあるわけ？
あんなにチューしてたのに？
つか毒って何？持ち歩いてんの？
色々な疑問が頭の中でぐるぐる渦巻く
それでもそんな事がどうでも良くなるくらいに
俺の心臓はさっきみてぇにバクバクしてた
初めてだった
あんな冷めた目を見たのも
誰かの瞳を見て一瞬でも息が詰まったのも
あんな綺麗な笑顔を見たのも
こんなにゾクゾクしたのも
全部初めて
陸でのチューだって初めてだったのに
フロイド｢ハハッ………｣
ジェイド、俺初めてだよ
·
·
·
·
フロイド｢すっげぇ欲しい｣
こんなにも俺だけのモノにしたいって思ったの
ハオコゼちゃんが忘れても俺は忘れないよ
こんだけ俺の初めて奪っといて、やり返さねぇわけねぇじゃん
ねぇジェイド
俺もあの馬鹿な人魚姫みてぇな泡になるのかな
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 979人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
絵宙(えそら)(プロフ) - 更新待ってます！オクタとの絡みが多くて嬉しいです…← (2020年10月26日 22時) (
レス) id: ede154cf4d (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しいです。更新してくれると嬉しいです。待ってます。 (2020年7月23日 12時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
SAITOU(プロフ) - 雨鷽さん» 作者がオクタヴィネル箱推ししてるので、絡んでくる回数が多いと思います笑ありがとうございます！ (2020年6月21日 3時) (レス) id: 6e1f25c43e (このIDを非表示/違反報告)
SAITOU(プロフ) - 塩キャラメルさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年6月21日 3時) (レス) id: 6e1f25c43e (このIDを非表示/違反報告)
SAITOU(プロフ) - 蒼葉さん» 4章!!!!!分かります!!!!!(クソデカボイス)ありがとうございます！ (2020年6月21日 3時) (レス) id: 6e1f25c43e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：SAITOU | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=hal22
作成日時：2020年6月4日 20時
