♯.5 ページ5
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「おお、おおー
やってるねぇー、」
蒸し暑い体育館
沢山の人がそこにはいた
まあ、試合をしている奴等はもちろん
観に来ているお客さんもほとんどは中学生だらけだ
…おっと、近くに高校生らしき人も居るな
あそこは3人で観戦かあー、
良いなー、わかに中学生の試合観ようと頼んだら断られた
‐見るくらいならバレーしたい
なんだその回答、
あほか、あほなのか
…もう馬鹿でいいよ
「一生懸命走り回る子ばっかだ
いやあ、若いっていいわー」
私があんな走ったら、現役時代じゃない私の体はもたないだろう
…中学の時はバレー部だった
しかも柄にも無く主将を任された
頭が良いだけで運動はからっきしの弱小バレー部だった中学校
元々、他人に教えることに特化していた私はみんなを鍛えた
部員も少なかったし、部活をやめない程度に練習をきつくした
その結果
私たちは優勝した
弱小だったバレー部が
たった一年で変わったと、多くの人たちは私たちに目を向け、
何だか偉い人になった感じだった
その中でも私は主将っていう立場だったし、何よりも弱小を変えたのは私だ
これは自惚れではなく、事実。
そんな私には色んな高校から推薦が来ていた
勉強もできるし、運動もできる
そんなぴったりの人材、欲しいんだろうなって他人事だった
なんだろう、
優勝してから、
全ての中学校の中の頂点に立ってみたものの
あまりにもあっさりし過ぎたのではないだろうか、
なんだか、熱が冷めてしまったようだった
バレーは好きだよ、
でもね、なんか違った
弱小バレー部を育てることが、
何かを教えていることのほうが
楽しかった
だから私は、せっかく来た推薦を全て蹴り、家から少し遠い中高一貫の白鳥沢を一般で受け、合格した
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橄欖(プロフ) - 苺さん» ありがとうございます!とても嬉しいです(*^^*)がんばります! (2016年8月1日 19時) (レス) id: ad5e357c1b (このIDを非表示/違反報告)
苺 - 面白いです!頑張ってください! (2016年7月31日 9時) (レス) id: e3e04d5402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:橄欖 x他1人 | 作成日時:2016年7月25日 9時