♯.4 ページ4
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俺にバレーを最初に教えてくれたのは、
及川さんでも、親でもない
「行くよ、飛雄」
2つ上の近所の姉ちゃんだった
そいつは…A、さんは
何でも出来た。
でもその中でもバレーは本当に天才だった
まだ幼い俺でもわかるほど、その技術は天才としか呼べなかった
「え、よわっ
あんた、女子のスパイク取れないとかやばくない？
恥ずくないの？」
「…(女子とは思うな、大人の男だと思え)」
「ちょっと、聞いてんの？」
華奢な見た目とは裏腹に、どうやったらそんな威力で打てんだっていうスパイク
ブロックもレシーブも完璧
その中で1番輝いて見えたのはトスだった
そこに来て欲しい、
ここに来い、と思ったら本当にそこにあるボール
それが小さい頃の俺には魔法みたいですげえって単純に憧れた
「え…？どうやったらそんなトスあげられるかって？
んー…、
テレビでプロの試合見て真似したらそれっぽいのになっただけ」
…規格外だ。
そうやって、何でも出来て頭も良くて…か、可愛くて…
完璧なのに
何時もどこかつまらなさそうだった
色素の薄い、茶色の髪は肩までで切り揃えられてて、
なんだっけ、
ああ、ボブヘアってやつだ
何でいつもそれ以上切ったり、伸ばしたりしないんだって聞いたら
「こっちのが横から見られてもあまり表情とか見えにくいでしょ？」
だって。
俺にはよくわからなかったけど
とりあえず、その人は最後の最後までバレーをするとき以外はつまらなさそうだった
そして、
その人が高校生なったとき、
俺の前から姿を消した
家を引っ越したらしい、
その人だけ、
その人の両親は残ったまま
その人の行く高校が少し距離があるから、面倒くさいからって
その高校の近くのアパートを借りて住んでるらしい
まあ結局、引っ越す時も、どこの高校に行くも俺には教えてくれずに
その人は急に消えた
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橄欖(プロフ) - 苺さん» ありがとうございます！とても嬉しいです(*^^*)がんばります！ (2016年8月1日 19時) (
レス) id: ad5e357c1b (このIDを非表示/違反報告)
苺 - 面白いです！頑張ってください！ (2016年7月31日 9時) (レス) id: e3e04d5402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：橄欖 x他1人 | 作成日時：2016年7月25日 9時
