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涼介side
『おかえりなさ、っ、え、なに?』
涼介「……ん、やっぱりそうだ」
帰って来てすぐ、浴室からでてきたお風呂上がりのAに抱きついて髪や首元にスンスンと鼻を寄せる
『なに?くすぐったいよ』
俺から離れようとするAに抱きつく力を少し強めた
涼介「今日、大ちゃんと伊野ちゃんに香りが違うって言われた」
『……?うん』
涼介「でも、香水つけてなかったし、なんだろって考えて出た答え」
『………』
涼介「Aの匂いだって」
『………私?』
涼介「うん。」
『私、香水つけてないよ?』
涼介「うん。香水じゃなくて。柔軟剤?シャンプーかな……。とにかく、Aの匂いなの」
『………』
涼介「でも、Aの匂いが俺にうつってるってことはそれだけ近い距離に入れてるってことでしょ?」
『そう、なのかな?』
涼介「そう考えたら嬉しくて。付き合った頃は距離感がすごかったから。
でも、今はそんなことないんだって。」
『………』
涼介「ね、お風呂もう1回入らない?」
『なんで』
涼介「全身Aの匂いにしたい」
『………涼介くん』
涼介「はい」
『キモイ、怖い、近寄んないで』
スルッと俺の腕の中から逃げていった
そんなこと言って
でもさ、それ、照れ隠しなんだよね?
だって、髪の毛の隙間から見える耳が真っ赤だもん
ほんと、可愛い
可愛くて可愛くて、おれ、どうにかなっちゃうよ
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作者名:ゆうか | 作者ホームページ:http://YAMADA
作成日時:2022年11月7日 1時