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8話 ページ10

三ツ谷が私に話しかけてきた。


平然としているように見えても、内心かなり荒ぶっている。

何?また文句を言われる?それとも愛木さんの嘘に気づいてくれた?


期待半分、不安半分というところだ。


私が考え込んでいると、三ツ谷が口を開いた。


三「昨日のこと、本当にお前がしたのか?」

『……は?』

三「昨日、家に帰って考えたんだ。おれたちは、だれもAが芽瑠をいじめている所を見ていな い。だから、芽瑠だけの話を信じるのは違ぇかもなって。だからと言って、芽瑠がそんな嘘をつくなんて思わねぇ。だから、ちゃんとお前からも聞いときてぇと思った。」

どうなんだ、と言わんばかりの視線が私を突き刺す。


でも、私はそんなことなんて頭に入らないくらい三ツ谷の言葉で頭が埋め尽くされた。

"芽瑠がそんな嘘をつくなんて思わねぇ"

愛木さんは信頼されてるんだなと思った。

三ツ谷がちゃんとわたしの話を聞いてくれようとしているのに、私はまた、こんな皮肉れた事をかんがえてしまう。

嫌な奴だよなー。なんて他人事のように思う。

それでも、やっぱり悲しかった。

どうして、Aがそんなことするはずない。とは言ってくれないんだろう

これでも一応小学校からの付き合いだよね?

なのに、わたしよりそんなぱっと出の女を信じるの?

あぁ。いやな言葉で頭がパンクしそう。

なかなか答えない私を見て、三ツ谷が顔をしかめる。

向こうからしたら、私は必死に言い訳を考えているように見えるんだろうな。でも、

『してないよ。愛木さんを虐めてなんかない。』

いくらみんなが愛木さんを信用していたとしても、私がした事に嘘はつかない。

してもいないのに罪を認めるなんてこと、絶対にしない。

三「……そうかよ」

三ツ谷は、どこか呆れたように去っていった。

ほら、どうせ私の話なんて聞く気ないじゃん。

何を言っても無駄なんだ。

そんなことなら、最初から私の話を聞こうなんて思わないでくれ。

期待させないでよ。

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(プロフ) - 更新楽しみにしてます!! (2021年10月15日 19時) (レス) @page13 id: 6628e56f40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アボカド | 作成日時:2021年9月10日 22時

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