〜キミといっしょに〜【ポケモン】短編集 (ページ37)

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《キバナ》雨ふられページ37

※恋人同士

彼とのデート中、雨に降られてしまい雨宿りできる所へ避難することに。

雨が降ると思っていなかったため、2人とも傘なんて持っていなかった。

｢天気予報はずれたね｣
｢そうだな。通り雨みたいだしすぐに止むとは思うが…｣

雨宿りできるところまで走っている間、キバナは私が濡れないよう上着を被せてくれていた。防水加工のおかげであまり濡れずに済んだ。

反対に、キバナはいまびしょ濡れだ。

ヘアセットは崩れ。あごから水が滴り(したたり)、濡れた服が張りついて体の線がくっきりと出てしまっている。

｢あちゃー。こりゃ乾かねぇな｣

キバナは自分の髪をわしゃわしゃとやって水気を払っている。

普段はぶかぶかの上着を着てるから細身に見えがちだけど、そんなことはない。キバナの体つきは全体的にしなやかで綺麗だ。

｢俺様の体に何かついてるか？｣

貴女に見られていることに気付いたキバナはニヤリとしています。

｢カッコよくて。…見惚(と)れてた｣

照れながらも素直に白状する貴女にキバナは愛しさで心くすぐられます。

｢ははっ！“水も滴るいい男”だろ？｣

もし薄着の貴女が今の自分のようになっていたら…。

貴女のそんな姿を他の男に見られるのが嫌だったキバナは、雨に濡れたのが自分で良かったと思うのでした。