７６話：搦手 ページ34
ジークに具体的な考えがあったわけではないからなぜ立ち止まったのかは私にも分からない
というか、体が、なんかムズムズする！全身の毛が逆立つような……いや逆立ってたわ。
毛で全身がハリーセンみたく刺々しくなった姿に嫌な予感がした
ジークが尻尾をぶん！と弧を描くように振ると毛はバチバチと音を立てて飛んでいく
｢ミサイル針？！って、わわっ、こっちにまで飛ばさないでよ！｣
オトスパスはというと空中で避けることもできず正面から派手に攻撃を受けそのまま着地した
｢グルルルルッ｣とジークはオトスパスが着地したタイミングで唸り声をあげる
さっき私が捕まっていた時にしていたド怒りの顔だ
それを見たオトスパスはバッと身を引いてジークから離れた
〈あたらしいワザ！みっつ！〉
そうだろうなとは思った。けど、この短時間になんて成長速度。虫ポケモンもびっくりだよ
…整理しよう
体当りが突進になって、砂かけがミサイル針、つぶらな瞳は怖い顔に。バークアウトはそのまま
ミサイル針は虫タイプの技で格闘タイプには今ひとつだけど、飛んできたオトスパスの動きを止めることが出来た。当たれば火花が散って目眩しにもなる
ここで対抗手段ができたのは幸運としか言いようがない。うん。これは、いけるかも
｢プスゥ｣
オトスパスはだらりと横になり腕をぷらぷらさせジークを挑発した。それはもう絶妙な顔で
〈〈ムカつく〉〉
おっと、つられてしまった。こういう時こそ私がしっかりしてなきゃ
〈…ミサイル針は撃てる？〉
少し距離があったがジークはミサイル針をオトスパスの周りへ落としていく。火花が散る中、ジークはオトスパス目掛けて突進した
｢！｣
にゅるりと触手がジークの体を絡めとった！
オトスパスは目を閉じたまま手を動かしている
｢読まれてた…？｣
ジークが来るまで待ち構えていたんだ。ミサイル針では大したダメージにならないからわざと避けずに目をつむって目眩しを回避した
｢ガゥッ！｣
オトスパスは暴れるジークをものともせず、抱えたまま器用に体を起こした
大丈夫だ。巻き付くや締めつける技とは違ってダメージは入っていない。手足を固定して逃げられないようにしてるだけ。まだ勝算はある！
〈ジーク、バークアウトだ！〉
ジークが口を開こうとした時、オトスパスはすかさずジークの口を塞いだ
｢っ！｣
なんてやつだ。判断力も反射速度も並外れてる…
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ふっとう(プロフ) - マグナさん» コメントありがとうございます！面白いと言ってもらえるととても励みになります。更新がんばります！(p`･ω･´q) (2022年5月21日 18時) (
レス) id: 09faf525cc (このIDを非表示/違反報告)
マグナ - アッ...誤字った。 (2022年5月21日 17時) (レス) @page49 id: 0737f5af8e (このIDを非表示/違反報告)
マグナ - 面白すぎる。一気読みしました！再新楽しみにしてます！頑張ってください (2022年5月21日 17時) (レス) @page49 id: 0737f5af8e (このIDを非表示/違反報告)
ふっとう(プロフ) - 作者ふっとうです。いつの間にか星の色が変わっており驚きました。更新が遅れているにも関わらずこうして読みに来ていただけて本当に嬉しいです！今後ともどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m (2022年5月7日 1時) (レス) id: 09faf525cc (このIDを非表示/違反報告)
ふっとう(プロフ) - ぬこの妖精【見る用】さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(*^^*)ペース遅いですが頑張って更新していきますのでよろしくお願いします！ (2022年4月15日 13時) (レス) id: 09faf525cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふっとう | 作成日時：2021年5月29日 21時
