４７話：下手な誤魔化し ページ3
｢それでね〜ルリナが…あっ、私の友達ね！モデルなんだけど………｣
私とソニアはソファに２人並んで座っている…、いや座らせられたというのが正しい
ソニアはおしゃべり好きなのかほとんど彼女ばかりが話している。かれこれ３０分近く経っているがまだまだ話の種は尽きないようだ
｢本人から教えて貰ったんだけど、今度化粧品の宣伝でＣＭの撮影をするんだって！｣
ジークがフスッ、と鼻を鳴らした
ちなみにジークは私の膝にお腹を見せながらぐでぇと乗っかっている。表情でもあからさまなのだが、触れているせいでさっきから心の声が私にダダ漏れで彼女の話に集中できない
｢あっ、私ばっかり話しちゃってたね…｣
ジークの態度に加え、心の声に気を取られ過ぎて返事を疎かにしてしまった私を見た彼女は、怒るどころかむしろゴメンね！と謝った
｢ううん！そんなこと！ソニアはモデルの友達もいて服のセンスもいいし、オシャレ族だなーって思ってたんだよ｣
誤魔化すにしてももう少しマシなことを言えばよかった。なんだオシャレ族って
恥ずかしくなり目線を下へ向けるとぷふっ！と笑う声がした
｢オシャレ族って！なにそれっ、ふふっ｣
｢オシャレだからオシャレ族｣私は開き直ってそう答えると彼女は変なの！とまた笑った
つられて私も笑っていると、マグノリア博士がキッチンから声を掛けてきた
｢シチューが出来ましたよ。こちらへ来てお座りなさい｣
｢バウッ！｣
博士の持つ鍋から香る美味しそうな匂いに体を起こし鼻をぴくつかせているジーク
〈よだれ垂れてるよ〉
そう注意してやればジークは前足でぐいと口を拭った
その様子を見ていたのかソニアはうんうんと頷きジークに話しかけた
｢分かる！良いにおいよね〜。私、おばあ様の作るシチュー大好きなの！君もきっと気に入るよ！｣
それからソニアは私に向き直り、ほらほら！と手を引いてまた私を椅子に座らせると、彼女は祖父を呼んでくると言い二階へと行ってしまった
｢Aさん｣
｢はいっ｣
不意に博士から声を掛けられ声が裏返ってしまった。…恥ずかしい
｢ソニアに付き合ってくれてありがとう｣
｢いえ、付き合うだなんて。ソニアにはとても良くしてもらっています｣
ソニアとおしゃべりしていたら緊張がほぐれたし。それに、ブティックで彼女から話しかけてくれたから、いまこうして博士と会うことができている
これらの話を聞いて、博士は少し嬉しそうな顔をしていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 275人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ポケットモンスター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふっとう(プロフ) - マグナさん» コメントありがとうございます！面白いと言ってもらえるととても励みになります。更新がんばります！(p`･ω･´q) (2022年5月21日 18時) (
レス) id: 09faf525cc (このIDを非表示/違反報告)
マグナ - アッ...誤字った。 (2022年5月21日 17時) (レス) @page49 id: 0737f5af8e (このIDを非表示/違反報告)
マグナ - 面白すぎる。一気読みしました！再新楽しみにしてます！頑張ってください (2022年5月21日 17時) (レス) @page49 id: 0737f5af8e (このIDを非表示/違反報告)
ふっとう(プロフ) - 作者ふっとうです。いつの間にか星の色が変わっており驚きました。更新が遅れているにも関わらずこうして読みに来ていただけて本当に嬉しいです！今後ともどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m (2022年5月7日 1時) (レス) id: 09faf525cc (このIDを非表示/違反報告)
ふっとう(プロフ) - ぬこの妖精【見る用】さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(*^^*)ペース遅いですが頑張って更新していきますのでよろしくお願いします！ (2022年4月15日 13時) (レス) id: 09faf525cc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふっとう | 作成日時：2021年5月29日 21時
