３６話：これが陽キャか… ページ39
キバナさんはじぃっと私の顔を凝視した
ＴＶって、まさか…
｢やっぱりどっかで見たことあると思ったら！！髪型変わってるけど間違いねぇ。イッシュ地方で話題になってたトレーナーだよな？！｣
何でこの人はこんなに嬉しそうに目をキラキラさせてるんだろう
イッシュであのバトル映像を流されたのは私にとって立派な黒歴史なのに…
｢あの…指ささないで貰えます？｣
｢あっ、悪ぃ｣と彼はすぐに指を引っこめた
｢キバナさん。もう一度言いますが、私はトレーナーじゃなくて…ただの旅人です｣
｢ただの旅人、ね。だが、育て中だったとはいえこの俺様のポケモンを倒したんだぞ？もっと喜べよ｣
これでもトップジムリーダーなんだぞ、と彼はちょっと口をとがらせて拗ねたような態度をとる
悪い人じゃないのは分かるけど、私この人苦手だなぁ
｢ええ、とーっても嬉しいです。この子と戦うのは初めてでしたから、記念日として今日のことはしっかり覚えておきますよ｣
｢バワワワッ｣
彼は私達を交互に不思議そうに見てきた
｢聞きたいことが山ほどあるが…、いま初めてって言ったか？まるでもう何年も一緒にいるように見えたぜ…｣
それから彼はどんどん質問を重ねてきた
私達がいつからの付き合いなのか
指示なしでどうやって攻撃させたのか
あべこべの指示は元々決めてあったのか
砂嵐の中、目を瞑ってなぜ回避できたのか
リンク状態のことは伏せ、細かい部分はぼかして伝えた
本当はキバナさん苦手だから早くこの場を離れたかったけど、資料室の件もあるし約束とはいえこっちはお願いする立場だから仕方なくだ
まあ、勢いに流されたっていうのもあるけど…
私が質問に答えれば答えるほど彼はさっぱり分からない！と頭を悩ませていた
早く宝物庫に連絡してくれないかなー、なんて失礼なことを思い始めていると何故か彼に腕を引かれた
｢え｣
突然の事で反応できず彼のパーカーにぽすっと顔が埋まってしまう
｢はい。こっちこっち｣と彼に体の向きを変えられ、勝手に私の肩を抱きスマホを斜め上に持ち上げるとパシャりと音が鳴る
ジークが吠えて戦闘態勢をとると、彼はパッと私から手を離し距離をとった
彼は｢おっかねぇなー｣なんてケラケラと笑っている
｢ジーク落ち着いて…少しびっくりしただけだから｣
ジークは彼を睨みながらフンッと鼻を鳴らした
｢悪かったな。お前の宝をどうこうしようなんて思ってないから、安心してくれ｣
３７話：この人キライだ！→←３５話：人を指さしちゃいけません
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ふっとう(プロフ) - 伯方の塩さん» ありがとうございます！お話を上げたのでぜひ読…、もしかしたらもう読んでくれてるかもですね。これからも今日明日をよろしくお願いします^^* (2021年5月15日 23時) (
レス) id: 09faf525cc (このIDを非表示/違反報告)
伯方の塩 - 楽しみにしてます！！！無理せず 頑張ってください (2021年5月15日 20時) (レス) id: 206e5936d8 (このIDを非表示/違反報告)
伯方の塩 - 楽しみにしてます！！！無理せず 頑張ってください(*´∇｀*) (2021年5月15日 20時) (レス) id: 206e5936d8 (このIDを非表示/違反報告)
ふっとう(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます！そろそろ更新しますのでお楽しみに！ (2021年5月11日 11時) (レス) id: 09faf525cc (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - ジーク！！！！可愛い…これからも無理せず頑張ってください (2021年5月11日 1時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふっとう | 作成日時：2021年3月31日 20時
