３０話：練習台にはならない ページ33
風で毛が揺れたり、地面を踏みしめる感触がダイレクトに伝わってくる
まるで本当にジークの体になってるみたいだ
目、鼻、耳…全ての感覚がジークと一体になっていて、不思議と違和感はない
｢準備はいいな？互いにポケモンは一匹のみのシングルバトルだ｣
キバナさんはボールからポケモンを出した。名前はスナヘビというらしい
彼らはコソコソしていて、どうやら作戦を立てているようだ
そういえば、６番道路で親子で一緒にいる所を見掛けたなー。あの子はまだ進化前…棲んでる場所や名前からして地面タイプっぽい
ドラゴンって感じにはあまり見えない、もしかしたらグループがドラゴンだったりするのかな？
ドラゴンタイプのジムリーダーだから、てっきりゴツイのが出てくるのかと思ってたけど、あの大っきい緑の目可愛い……
瞬間、ジークが振り向いてギロッと私を睨んだ
〈ごめんて…〉
本当ヤキモチ妬きだな、可愛いやつ
心の中でジークにデレていると、スナヘビとの相談が終わったのかキバナさんが話し掛けてきた
｢先行は譲るぜ｣
いつでもどうぞ、と彼は手でポーズした
暗にかかってこいと言ってるのか、自身が強者である余裕からか……両方か
ジークはぐぐっと身をかがめた
相手が何者だろうと関係ない
譲ってくれるというなら貰ってやろう
｢グルルルルッ！！｣
私も同じ気持ちだよジーク
育成中かなんか知らないけど、進化前のポケモンを出してきたり、先攻を譲ったり…
格下相手だと思われるのは理解できる
けど、ムカつくなぁ
｢いいんですか？｣
落ち着こうA。怒ったら負け、こっちもニコニコしてれば……
｢だって俺様強いし？ハンデだよ、ハンデ｣
その余裕ぶった顔すぐに崩してやる！
｢ジーク｣
名前を呼ぶとジークは物凄い勢いで走り出し、スナヘビへと向かっていった
｢あっ、すみません〜。宣言した方がよかったです？｣
譲ってもらったんだから先攻はこっちだし、別に構わないでしょ？
心の中で舌を出しながら、私はにこやかに笑ってやった
｢…いいや？先攻はそっちだ、俺は気にしてないぜ｣
普通はバトルでこんな風に相手を煽るようなことを言ったりするのは、勿論よろしくはない
たしかにムカついてはいるけど、あのスナヘビが出てきた時点ですでに作戦は決めてあった
｢しゃーっ！！｣
悪意を感じたスナヘビは、私を睨みながら牙をのぞかせ威嚇した
悪いけど君の練習台にされる気は毛頭ないよ
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ふっとう(プロフ) - 伯方の塩さん» ありがとうございます！お話を上げたのでぜひ読…、もしかしたらもう読んでくれてるかもですね。これからも今日明日をよろしくお願いします^^* (2021年5月15日 23時) (
レス) id: 09faf525cc (このIDを非表示/違反報告)
伯方の塩 - 楽しみにしてます！！！無理せず 頑張ってください (2021年5月15日 20時) (レス) id: 206e5936d8 (このIDを非表示/違反報告)
伯方の塩 - 楽しみにしてます！！！無理せず 頑張ってください(*´∇｀*) (2021年5月15日 20時) (レス) id: 206e5936d8 (このIDを非表示/違反報告)
ふっとう(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます！そろそろ更新しますのでお楽しみに！ (2021年5月11日 11時) (レス) id: 09faf525cc (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - ジーク！！！！可愛い…これからも無理せず頑張ってください (2021年5月11日 1時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふっとう | 作成日時：2021年3月31日 20時
