【鬼滅の刃】吉原 〜伊黒小芭内編〜

藤屋 40 ページ49

蛇(くちなわ)side



蛇『はぁ、疲れた』



今日は無事に南様への贈り物を買ったあと
定食屋で本人に会った


(結局そのあとずっと一緒にいれた....//)



そう、一緒にいたのだ
最後に渡す機会もあったのに勇気が出なかった


それどころか......







蛇『貰ってしまった......』



開けようとする度ドキドキしてまだ開けられていない



蛇『明日開けよう...』



そう決めて布団に入るのだが、、








《蛇に会えたりしないかなって──》


《俺の扱い分かってきた？》


《その着物も似合ってる》










蛇『っっ！！』 バサッ!



思わず掛け布団を吹っ飛ばす


(思い出して寝られない..//)




蛇『......』


(そういえば蜜璃が......)


《例えば他の人もいるのに、自分だけ褒めてくれるとか！貴方を見てるよってことじゃないかしら！》




蛇『自分にだけ......』


(そんなような気もするぞ...////)



蛇『.........開けよう』



布団から出て、南様から頂いた包(つつみ)の前に正座する



大したものじゃないと言っていたが


明らかに質のいい包装で 包まれているものの品質が伺える



蛇『......よし』



恐る恐る開けると、箱が包まれていた



(何が入ってるんだ....)








蓋を開けると









赤眼の白蛇があしらわれた

黒の髪飾りだった









蛇『綺麗だ...........』





ほぅ と息を吐いてしまう


とても俺好みの細やかな装飾で、付けるのが勿体なく思えるほどに美しいものだった




蛇『これを俺に....』


《似合うと思ったから》





(死ぬほど嬉しい......、涙が出てくる)









俺は髪飾りを丁寧に箱に戻してから布団に入った




(南様が来る時は付けよう)




そもそも南様以外に俺を指名する客はいない

というか他の客は相手したくない......



いつか......









いつか南様にも顔を見て欲しい...



名前で呼んで欲しい



手を繋ぎたい



一緒に.......








天元に教えてもらおう、まだまだ沢山知りたい...

それで、南様がもっと見てくれるように励もう









蛇『天元に...言わないといけないな』









新たないくつかの決意を心に刻み

俺はまどろみの中に沈んだ

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