24. ただそれだけの想い ページ24
「今誰のこと考えてたの？」
「え？」
「すごく嬉しそうな顔してた。
もしかして彼女？」
「あ...じゃなねぇな。
同...僚っつーの？
仕事仲間の野郎(笑)」
「ふーん。よっぽど仲いいんだね。
翔にそんな顔させるなんて」
「ふふっ。そーかもな。
ある意味、親兄弟より
一緒の時間多いし。」
「へぇー。あ、翔って
一人暮らし？」
「ん。」
「どこに住んでるの？浅草？原宿？
東京タワーの近く？」
「(笑)Aの日本の知識って
マジそんな？」
「悪かったわねっ。
きっと２０年前とは
全然違うんだろうな。
なんだっけ？日本の昔話。」
「浦島太郎？」
「そうっ、それ！」
ふっ(笑)また子供みてぇに
目キラキラさせて
はしゃいでやんの(^^)
「ちなみに今、東京タワーより
高いのできたから」
「えっ？！うそっ、何ができたの？！」
「教えねぇっ(笑)知りたきゃ
自分の目で確かめてみたら？」
「え？」
「Aは日本に来ることねぇの？」
...自然に聞けた？
妙に力入ってねぇかな？
ずっと聞きたかったこと
正面きっては言えなくて。
こんな形になっちまった(＞＜)。
問われたAは一瞬黙って。
「...今のところないかな...」
「....そっか...」
それから一言だけ返してくる。
...バカだなー、俺。
ほんの少しだけいい答えを
期待してただけに。
Aの答えに余計に
がっかりしちまってるなんて。
そもそも何の展望もなしに
口にしてた言葉だったくせに
何、落ちてんだよ(苦笑)。
もし”ある”って言われたら
何て言うつもりだったんだよ？
”じゃ日本に来たら連絡して”って
番号やアドレス交換しようとしてた？
....違うだろ。
正直そこまで考えてはなかったさ。
じゃあ、どうして？って
問うてみれば。
ただただAと
このまま別れたくねぇって。
また会いたいって。
胸の中にあったのはそんな
シンプルな想いだけだったんだ。
ただそれだけの想い。
その方がずっと
重症だってことに。
この時の俺は何も
気づいちゃいなかったんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1368人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かこ(プロフ) - ことぶきさん» わ♪ここにいらしてきてくださってありがとうございます(*^^*)コメントはすごく描く励みになっています（^^)ことぶきちゃんにも感づかれてなかった展開だったんですね。えへへ、嬉しい(笑)これからもどんどんドキドキハラハラ揺れ動かしていけるよう頑張りますっ！ (2016年8月7日 10時) (
レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 嵐☆Jun×Jun大好きさん» ほんと久々で申し訳ないです（＞＜）なのにこうしていつもコメントくださり本当にありがとうございます（^^)ここからが本当の恋の始まり、どうぞ一緒に見守ってやってください。 (2016年8月7日 10時) (レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - みぃさん» お互いなんとか過去にしようとしていた矢先の再会。しかもこんな関係性。あー、また皆さまから「ドSかこ」と言われそう(笑)でも、これが書きたかったんですっ！もうラストまで筋は書けてますので、その、３人の想いの終着地に向かって進んでいきますねっ！ (2016年8月7日 10時) (レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 菜美恵さん» その時は一度もめるカップルが最後にはまたわかりあえる、みたいな展開だった記憶が（なにせ高校生の頃、頭の中だけで書いた話で...）、それとは今回は全く違う形ですが。あの時と同じくらい悩みぬいて文字にしていきたいな。どうぞ最後までお付き合いください（＾＾） (2016年8月7日 10時) (レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 菜美恵さん» またいらしていただけて嬉しいです♪いよいよ本格的に恋が始まります。嵐メンバーもからんでいただいて。３人の恋の行方を描いていきたいと思います。昔、彼氏のお父さんと自分の姉が不倫関係で、なストーリーを描いたことをふと思い出しました(笑) (2016年8月7日 10時) (レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かこ
| 作成日時：2016年5月4日 0時
