6. 禁じ手 ページ6
「何なんだよ、Aっ？！
意味わかんねぇーよっ！
なんであんなこと言ったのか
ちゃんと説明しろよっ！」
「お願いっ、しょーちゃんっ！
私、今絶対日本を離れたくないのっ！
どうしても離れたくない人がいるのっ！」
「だからって”俺と同居”なんて
どういうことだよ？！
無理だろ？ありえねぇーって！！」
「だってしょーちゃんなら
うちの親の信頼絶大だし。
部屋も広そうだし。
お兄ちゃんみたいで安心できるし。
あ、今彼女いたりする...？」
「.....今は....いねぇけど」
「ならバッチリじゃんっ。それに」
「....なんだよ...？」
かなりとまどって憤ってるけど。
しょーちゃんは私の話に
ちゃんと耳を傾けてくれているから。
ここはもうひと押し。
ずるいけど。
あの手で最後の一手を.....
「...それに。昔言ってくれたよね？
"俺がこの傷の責任は
取ってやるから”って。」
そう言ってから。
バッと前髪を上げて出した額。
微かに残る傷跡を見て。
しょーちゃんの顔が
瞬時に少し暗くなった。
...ごめんね。しょーちゃん。
ホントはこんな傷全然気にしてないし。
さっきまでこんな約束したこと
実は忘れてたくらいだったんだけど。
全部日本に残るため。
春樹の側にいるためなの。
卑怯だけど使わせてもらうね...っ(＞＜)
それは大昔。私は５，６歳の頃。
しょーちゃんが近所の公園で
一緒に遊んでくれた時。
ちょっと私から目を離した一瞬に
私が鉄棒から落ちて
できてしまった傷。
幸い傷は浅くて。
今では目をこらさなければ
目立たないくらいになったけど。
当時高校生だったしょーちゃんは。
すごく責任を感じてしまって。
”女の子の顔に怪我を
させてしまった”という
罪悪感はちっとも
消えなかったらしく。
かくして出てきたセリフが
さっきの脅し文句だったというわけで。
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かこ(プロフ) - 翔loveさん» ありがとうございます！まだまだ続く今回のストーリー、どうぞしょーちゃんとの同棲生活楽しんでくださいねー（＾＾） (2014年3月8日 9時) (
レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
翔love - 面白かったです！最高でした！！更新待ってマーーーース！！！！！！ (2014年3月7日 15時) (レス) id: 689a8ee5d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かこ
| 作成日時：2014年3月4日 18時
