33. 涙のバースデー ページ33
思わずしょーちゃんの顔を見たら。
恥ずかしそうな照れた笑みで
私を見つめている。
「しょーちゃ....これ....？」
「Happy BirthdayA。
１９歳おめでとう。
ごめんな。今日仕事終わるの遅くて
もうどこもケーキ屋閉まっててさ(＞＜)
コンビニでこんなんしか買えなくて。」
しょーちゃんの言葉が
乾いてカラカラだった心の中に
どんどん胸に染み入ってくる。
思えば。今日初めて直接言ってもらえた
”おめでとう”の言葉だった。
今日、一番欲しかった言葉。
今日が終わる20分前に
しょーちゃんがくれた言.....
「.....や....
へ、へたくそな字....っ...」
「はぁっ★このやろっ(怒)
人が一生懸命書いた力作を、
わっ、Aっ？！」
その瞬間、ポロポロと勢いよく
涙が零れ落ちてきて。
ケーキの上にパタパタと落ちていく。
それを見たしょーちゃんが
激しく動揺し始める。
しょーちゃん
しょーちゃん
しょーちゃん...っ
ごめんね、しょーちゃん。
こんな時なのに。
やっぱり憎まれ口
聞いてしまってごめんね。
でも嬉しかったの。
すごく。すごく嬉しかったんだ。
しょーちゃんには
今日私に何があったかなんて
全然知らないだろうけど。
かわいくない事言いだしたかと思えば
急に泣き出してしまって
びっくりしてるだろうけど。
ありがとう。 本当にありがとう。
しょーちゃんのおかげで
さっきまでのみじめな気持ちが
少しずつ薄れていく気がしたんだ。
「.....遅いよぉ。言ってくれるの...」
「お前、朝言わせてくれる間もなく
出てったじゃんっ★」
「あ....っ」
その瞬間。ふわっと
温かいものに包まれる。
背中にまわった優しい腕。
しょーちゃんの胸の中に
うずもれる顔。
泣いてる私の頭、いつものように
ポンポンってしてくれるしょーちゃん。
そのあたたかさと
優しさにも泣けてきて。
それからひとしきり
しょーちゃんの腕の中で
思い切り泣いた。
春樹の前で泣けなかった分も。
いっぱい。いっぱい。
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かこ(プロフ) - 翔loveさん» ありがとうございます！まだまだ続く今回のストーリー、どうぞしょーちゃんとの同棲生活楽しんでくださいねー（＾＾） (2014年3月8日 9時) (
レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
翔love - 面白かったです！最高でした！！更新待ってマーーーース！！！！！！ (2014年3月7日 15時) (レス) id: 689a8ee5d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かこ
| 作成日時：2014年3月4日 18時
