10. １０年ぶり ＜N side＞ ページ10
「早くっ カズ！！」
集合時間５分前。
車を停め、Aと２人、
心持ち小走りで校庭へと向かう。
もうざっと５０人近くは
集まってんのかな。
3クラスしかなかったから
来れんのってこんなもんかな。
チラホラ懐かしい
先生達の顔も見える。
校庭の端にそびえたつ、
三角錐形の”再会の塔”を
幹事の奴らが拡声器片手に
取り囲んで立っている。
「えー、あけまして
おめでとうございます。
本日はお忙しい中お集まりいただき
誠にありがとうございます。
これより、タイムカプセルを
開けたいと思いますので
皆様クラスごとにかたまって
塔の方へとお進みください。
男子より出席番号順に
お呼びしますので
名前を呼ばれましたら
取りに前へ出てください。」
Aと目立たねぇように。
A組の、ざっくりとした列の
最後尾に加わる。
まだ続いている幹事の話に夢中で。
俺らのことなんて誰も気に留めない。
と思ってたら。
ポンと後ろから肩に置かれた手。
「よ！カズヤくんに
クリハラちゃんっ(笑)」
「加藤くんっ！」
「加藤っ、お前っ☆
いーかげんにしろよ、
あの宛名っ！」
「まぁまぁ。俺からの一年に一度の
ラブサインみたいなもんなんだから。
素直に受け取ってくれよ(笑)」
やっぱわざとだったのかよ...
「よく言うぜ。１０回目にもなったら
さすがに飽きるってのっ★」
お互いふざけ半分ににらみ合って。
それからほぼ同時にプッとふきだした。
「はははっ♪よく来たな、カズっ。
会いたかったよ」
「来年からはちゃんと書けよっ(笑)」
「今日はお前来るってバレてるから。
落ち着かねぇかもしれないけど
ま、楽しんでいって」
「ああ。」
ひとしきり笑いあって。
今度はAに向かって
口を開いた加藤。
「よっ、A。ホントお前ら
相変わらず一緒にいんなぁ(笑)
変わんねーのっ(^^)」
「ま、ね。カズのお守りは
ホントに手がかかるよ」
「勝手に言ってろっ」
加藤とは。３年のクラスが同じで。
こうして軽口叩き合える間柄だった。
会うのは１０年ぶりだけど。
変わんねぇーな、こうしてると。
１０年なんかぐらいじゃ
人は変わんねぇもんなんだな。
とすると。
俺もきっと全然
変わってねぇんだろうな(苦笑)。
11. タイムカプセル ＜N side＞→←9. 同窓会 ＜N side＞
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 396人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かこ(プロフ) - モノクロさん» お帰りなさーい！テスト無事終わったかな？はい、二宮さんで♪これってサインや３６５ひより前に書いた、二宮さん最初の作品。まだ手探りで二宮さんをつかもうとしてたのがよくわかる文で（笑）。最後までどうぞよろしく（＾＾） (2014年6月7日 19時) (
レス) id: 1c4ce8f51d (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ - 長いので名前省略することにしました笑 っていうかいつの間に!!!二宮さんの新作!!!いやぁー(≧ω≦*)今日からツクール復帰します♪＼(^-^)／ 更新頑張ってください!! (2014年6月7日 18時) (レス) id: 9a4b8c823e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かこ
| 作成日時：2014年6月6日 12時
