箒星 【Sho Sakurai】 第１章

41. 調子狂う ページ41

やっぱり変わってる。

サクライショウ。



私の本性知って
一度は引いたくせに。

今じゃそんな事忘れたみたいに。
むしろ面白がってるみたいに
言いたい事ズバズバ口にしてきて。



普通女性にそんな失礼なこと
思ってても言わないでしょ？！

ホント女心わかんない人。

そんなんだから
振られちゃうんだよ。





...そりゃ。悪い人じゃないけど。

出て行った彼女さん思い出して
今は胸いっぱいセンチに
なってるみたいだし....





なのに。

調子狂う。




彼と関わるようになってから
どうかしてるんだ、私。




彼といるときの自分は。
取りつくろう事も忘れて。

思わずムキになったり。
ポンポン言いたい事言えて。

いつのまにか素の自分に
なってしまってる。




今日だって。
自分から鍋誘ってしまうなんて。
そして。櫻井さんちに
こうしているなんて。


今までの自分からは
ありえない状況。






恋愛感情は全くないし。

関わることで
何のメリットもないのに。



でもなんだか。
一緒にいると楽しいんだ。



そう、それはまるでいうなれば
男女の意識なんてまだ
なかった小学校の頃。

クラスの、気の合う男の子と
毎日くだらない事で盛り上がって
ワイワイやってた頃のような
懐かしい感覚に近くて。



東京の出てきてから。
いわゆる”男友達”なんて
いたことなかったけど。



....もしいたら。
こういう感じなのかな...？

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