箒星 【Sho Sakurai】 第１章

9. 黄色い声 ページ9

「え...うそっ(*^^*)」

「もしかして？！」

「きゃーっ(＞＜)」





な、何っ？！ 皆知ってるの？！
有名人だったりするの？！
(...あんなダサイのに★)

急いで亜衣を
ひじでつついて確認する。




「ねぇ、あの人知ってる人？？」

「A、知らないの？！
たぶん、ううん絶対、嵐の」



嵐.....？
アラシって確か.....









「はーーいっ！！！
スペシャルゲストでーす！
　俺のゼミの後輩の、
”櫻井翔”くんでーっすっ(^^)」



亜衣が言いかけた言葉を
遮るように。
その時、あのNY帰りが
すっと立ち上がって
自慢げにアナウンスし始めた。

その瞬間キャーッと
騒ぎ始める女の子達。

そう紹介されてもなお。
キョトンとして状況を
飲み込めていない
櫻井、というその男性。

でも次の瞬間、ハッとして。
もう一度私たちに向かって
一礼してきた。



....へぇ...こんな状況なのに。
礼儀正しい人。



あ。見たことあるかも。
嵐って。確かアイドル。
ここ数年テレビに
よく出てるグループだよね。

そしてこの人。

ニュース番組で見たことある人。だ。





...全く興味ないけど(苦笑)。





黄色い声は一向にやみそうになく。

盛り上げくんに勧められるままに
真ん中の席に櫻井さんが
ついた後も続いている。

最初は得意げだったNY帰りくんも。
人気を彼に獲られたみたいで
少し悔しそう(苦笑)



あらら。
お向かいになっちゃった。



真近でみると。顔立ちが
さっきよりもよく見える。

男の人にこういう言い方って
失礼かもしれないけど。
なんだかかわいらしい(笑)

余計に。今日のファッションが
残念さを醸し出してくる(苦笑)



あーぁ。普段冷静な亜衣まで
色めきだってる....(＞＜)

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