箒星 【Sho Sakurai】 第１章

27. イライラ ＜S side＞ ページ27

「(苦笑)何？
珍しくご機嫌斜めじゃん」

「...へっ？！
あ、あぁ、まぁ.....」



半分苦笑まじりに声かけてきた
松潤の声にハッとして我に返る。



「今日は直帰してゆっくり休んだら？
翔くん最近忙しそうだったし」

「....ん、あぁ...」



....サンキュ。
おかげさまで体調は
すごぶるいいんだ。

問題なのは。あの日以来。
思いだすたびすっきりしねぇ、
あの...北田さんのこと。

１週間経つってのに。
いまだ覚めやらぬ憤り。




何なんだよ、４３点って？
信じらんねぇっ★
ありえねぇーだろ？！

そりゃ、あの場は名目は
合コンだったし。
点数つけんのはいいとしても。

本人に向かってズバリ
口にするか、普通?！(怒)
最っ低っ★
史上最低なネコかぶり女っ！


なんでのぞみに似てるなんて。
ちょっとでも思っちまったんだろ。

俺もどうかしてたな。



んな風に言うなら。
どこがどう４３点なのか
ちゃんと説明してみろよっ(＞＜)




.....あーーーっ
またイライラしてくんな、
もう....っ！





「おーーーー♪
ニノ下手っくそだなぁ(^^)
４３点ーーーー(笑)」



その時。耳に飛び込んできた
無邪気な相葉ちゃんの声。




「あーーっ もうっ(怒)
どいつもこいつも
　 ４３点、４３点うるせーなっ(怒)」




思わず大きな声で返してしまったら。

ゲームのコントローラー握る手、
はたと止めて。
きょとんとした顔で俺を見つめる
相葉ちゃんとニノと目が合った。



「しょ...翔ちゃん...？」

「....ごめん。俺もう帰るわ。
お先ーお疲れっ」

「う、うん。お疲れー...」



”どうしたの？！”って空気、
背中にめいっぱい感じながら。
楽屋を一人後にする。




ごめん。今日だけ勘弁して。

もう１週間もすりゃ。
”ひでぇ女に会ったんだぜーっ”って。
皆の前で笑い話にできるような
ことだと思うから。

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