208. 飲み込んだ言葉 ページ24
２時間ほど飲んで。
食べて。店を出た。
懸命に断ったけど。
『危ないから』ときかない奥田さんに
半ば押し切られるように
家の近くまで送ってもらう。
「本当にここでいいですからっ」
「そう？マンションの前まででも
俺は全然かまわないんだけど？」
「結構ですっ！」
「じゃ、あの角を曲がるまで見てる」
「×××」
本当にいいのに....
気になって。一度だけ振り返ったら。
言葉通り、奥田さんはそこに立っていた。
にっこり笑って。手を軽く奥田さん。
なんか調子狂う。
奥田さんのペースに
巻き込まれないようにしなくちゃ...っ
手は振り返さずに前を向いて。
私は家へと向かった。
マンションの前には
聡の姿はなかった。
いないとは思ったけど。や
っぱりホッとする。
鍵を開けて。
部屋に入った瞬間、携帯が鳴る。
あ...潤くんから...っ
「もしもしっ」
「(笑)なに、あわてて(^^)
今、帰ってきたとこ？」
「あ、う、うんっ。
あ、潤くん、まだ仕事？」
「ん。今少し休憩に入ったから。
Aの声、聞きたくて(*^^*)
あ、ねぇ、風邪、うつってねぇ？」
「あ///う、うん...///」
ずっと会えてないけど。
変わらない声。変わらない潤くん。
....不思議。
声だけなのに。
ちゃんと潤くんの存在が感じられて。
耳から体全体にしみわたっていって
心がほっこり温まってくる。
うん。誰が、どんなことがあっても。
私は潤くんが大好き。
その気持ちがゆるぎっこないもん。
だから。言える。
聡のこと。奥田さんのこと。
「あのね、潤くんっ、今日奥...」
「松潤ーっ 出番っ！」
その時。遠くから聞こえた櫻井さんの声。
「あ、今行くーっ。ちっくしょ、
話したいことあったんだけどな★
ごめん、A、行かなくちゃ。」
「あ、う、うん。電話ありがと、ね？」
「ん。今夜も冷えるから
あったかくして寝ろよ(*^^*)」
「うん。ありがとう。
お仕事頑張ってね」
「サンキュ。じゃ」
.....結局言えなかった。
でも。
言えなくてよかったのかもしれない。
電話じゃ、潤くんにうまく
伝わらないかもしれないし。
何よりも仕事中に
余計な心配あけたくないし。
急がなくてもいいよね。
今度ゆっくり会えた時でも
遅くないよね...？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 625人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
未来(プロフ) - こちらこそよろしくお願いします(≧▽≦)いつも更新楽しみにしてます♪無理をせずにがんばってください♪ (2014年1月14日 23時) (
レス) id: 1638d69202 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 未来さん» 初めまして。コメントありがとうございます♪ひゃぁっ（＞＜）大好きだなんてっ！感謝感激です（＞＜）どうぞこれからもよろしくお願いします。 (2014年1月14日 14時) (レス) id: b9db3344e7 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - 初めまして！昨日潤君の話を全部読ませて貰って凄く面白かったです！そして私はかこさんの作品を読んで凄く大好きになりました。これからも頑張ってください！応援しています♪ (2014年1月5日 12時) (レス) id: 1638d69202 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - BAYninoさん» コメントありがとうございます♪初めまして(^-^)スキー、かれこれ15年はしてなくて★スキー場には行きますが、子どもたちのビデオ撮り止まりかも(笑)BAYninoさんも良いお年をー♪ (2013年12月29日 22時) (レス) id: a19ae85936 (このIDを非表示/違反報告)
BAYnino(プロフ) - 初感想ですっ北海道かぁいいですねスキーいっぱいできそぉー!!!っあすみません風邪をひかないよぉーにしてくださいね良いお年をお過ごしください♪ (2013年12月29日 22時) (レス) id: f69798e390 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かこ
| 作成日時：2013年12月23日 10時
