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｢あ、いや違うんです｣
誤解を招く言動だ。私が女だったら疑いはひとつで済むのに、見た目が男なばっかりに疑いはふたつだ。
｢あれ、なんかザワついて…｣
カントクが不思議そうな顔をして振り返ると、女子生徒たちの人だかりが出来ていた。
｢あれって…｣
見覚えのある端正な顔立ち。その男が人を分けて出てくる。それを見て女子生徒たちは残念そうに去っていった。
｢お久しぶりです｣
｢久しぶり｣
テツヤとその男、黄瀬涼太は挨拶を交わす。
｢なんでここに！？｣
日向先輩が驚きの声を上げる。
｢いや〜…って、え！？Aっち！？｣
涼太が前に来ると私を二度見する。
じっと見つめ合うと涼太は私の顎をすくった。
｢っ！？｣
｢キキキキス！？！？｣
次の瞬間には涼太と唇が重なった。
テツヤ以外の全員が慌てている。
私は驚いて涼太を突き飛ばす。
｢こ、こら！涼太！｣
｢Aっち〜！誠凛に来てたんスか？なんで教えてくれなかったんスか〜！｣
涼太はまるで犬のような顔をして落ち込み、私に縋り付くように抱きしめてくる。
｢ちょっと！皆の前でなにしてるんだよ！｣
ザワつく周りをよそに涼太はニコニコと微笑む。
周りを全く気にしていない。
｢黄瀬ってそっちの人だったのか！？｣
｢…Aさんは、正真正銘女性です｣
｢は！？｣
この際仕方ないだろう。
テツヤも涼太の誤解も解くにはこれしかない。
｢ど、どういうこと！？｣
カントクが私を見る。1度息をつき、涼太の腕から抜け出す。
｢家の事情で、男でいなきゃいけないんです｣
｢まぁ、そう言われればこの女顔にも頷けるが…｣
日向先輩が眉をひそめる。
私はシャツの裾を掴む。
｢これを見れば、信じてもらえると思います｣
｢うわー！！｣
私が服をまくりあげようとするとテツヤと涼太が慌てて私の前に飛び出してくる。
｢ダメですAさん！｣
｢何やってんスか！｣
ガッと肩と腕を捕まれ阻止される。
部員たちは手で顔を覆っていた。
｢あ…すみません｣
冷静になって恥ずかしくなった。
｢女子か、じゃあ…黄瀬と付き合ってるんだ｣
｢え？｣
私と涼太は顔を見合わせる。
付き合っている事実はない。
｢付き合ってないっスよ？ま、俺は片想いっスけど｣
後ろから抱きしめて顔を覗き込んでくる。
中学の頃から猛アタックがすごい。
｢え、じゃあ、さっきのキスは…｣
伊月先輩が戸惑いの声を漏らす。
｢あぁ、それは…｣
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二次元依存症 - 更新お願いします！頑張ってください！ (2020年6月9日 9時) (
レス) id: 6c212b079c (このIDを非表示/違反報告)
カナタ - 今吉先輩ドSすぎる////高尾が優しくてキュンときました。伊月先輩とむっくんが可愛い！更新頑張ってください！ (2020年5月13日 20時) (レス) id: fc99185244 (このIDを非表示/違反報告)
蓮見敬人命です。(プロフ) - 今吉様が、、。予想以上に腹黒！でも素敵なお話です (2020年4月23日 18時) (レス) id: d9754627b9 (このIDを非表示/違反報告)
御守(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます！今吉さんは徹底的に行くだろうなと思って書きました笑 (2020年4月23日 8時) (レス) id: 1f319702a2 (このIDを非表示/違反報告)
零 - 今吉さんがドSすぎて笑いましたw (2020年4月19日 4時) (レス) id: 618048078d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御守 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/nekyomu
作成日時：2020年4月13日 10時
