やっぱりリア恋枠【まふまふ】

【番外編】Happy day for you ページ41

時空列的にお付き合いしてすぐと思っていただければと思います。
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貴方 side





１０月１８日







「 真冬さん、お誕生日おめでとうございます 」








世界でただ一人、愛おしい人の生まれた日。








まふ「 へへ、ありがとう、Aちゃん 」







星空を見上げながら、少し肌寒いベランダで二人、肩を寄せ合う。

暗がりの中で微笑む彼は神秘的で、1分前の彼と現在の彼とでは全く違いはないのだけれど、今こうして隣にいることが大きな違い。いやもはや事件だ。

本人不在のお誕生日会が、なんと本人在中のお誕生日会へと成長するだなんて数ヶ月前までの私は知る由もなかった。そう思うと不思議で仕方ない。





「 あの、プレゼントはどうしますか？」


まふ「 それなんだけど……」








4日前_____






「 あの、天宮さん。つかぬ事をお伺いします 」


天月「 お、おうよ……？」







天月さんのツアーグッズ資料を整理する片手間、コーラを飲んでいた彼に思い切って聞いてみた。









「 真冬さんって何を贈ったら喜ばれると思いますか？」

天月「 …それはそのー、誕生日プレゼントっていう認識でOK？」


「 はい。実はお付き合いしてからずっと考えていたのですが、思いつかなくて 」


天月「 まあ、差し入れとは違うもんねえ。んーそうだなあ 」








恥を忍んでご友人に尋ねることを許してほしい。
全ては彼の喜ぶ姿が見たいがためのこと。

男性へのプレゼントといえば、パパにあげる「私１日貸し出し券」くらい。そんなもの彼に渡そうものなら、あまりの需要性の低さと申し訳なさで死にたくなる。








天月「 月並みな答えで申し訳ないんだけど、こういうものってやっぱ気持ちだと思うんだよね 」



「 気持ち、ですか 」



天月「 そう！ていうことでこんなのはどうですか！」








ニコニコ満面の笑みを浮かべた彼から言われた通り、その日便箋と封筒を買って帰り、日清同盟でも今から結ぶのかというような長文のお手紙を書いた。それとあと、天宮さんに推された例のもの。









玄関が開いた音がして、はしたくならない程度に小走りし、彼をお出迎え。







まふ「 ただいまぁ、Aちゃん 」



「 おかえりなさい。」







微笑う彼と、微笑う私。
ああいいなこういうの。これからもずっと続いて欲しい。






そう思いながら、後ろ手で隠していたそれを彼に。







まふ「 …お願いを叶える券？」

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