やっぱりリア恋枠【まふまふ】

【番外編】ハニーレモンハニー ページ37

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「 おー、話題のスーパーモデル 」


貴方「 …うるさ 」



何度目かのAの家。
おじゃましまーす、と入ってく何度目かのまあ何とも人間味の薄い部屋だ。

てかこいつ恋人でもない成人男性をノコノコ家に呼ぶんだぜ？やばくね？





「 A、あのさ 」


貴方「 なに？」






自分を目の前にして、何一つ抵抗なくノースリーブになりやがったこいつ。

分かってる。それでも、足掻いてみたくて。






貴方「 ちょ、なる…」






こっちを、向いてほしくて。
後ろから抱きしめてみた。





「 お前のこと好きな奴なんて、もう増えなきゃいいのに。」


貴方「 …どうしたの 」



「 …お前可愛すぎてやだ。なんでそんな可愛いわけ？うざ。どうやったらそうなんだよ、くそ 」



貴方「 …褒めてる？」

「 貶してる 」


貴方「 もう…」







仕方ないな、と言わんばかりにAがこちらを向き俺の足の間に座ったまま頭を撫でてくる。
「疲れてるの？ちゃんと寝てる？」と普通に心配してくる。そういうとこが、好きなんだって。








貴方「 変なところで年下感繰り出してくるよね 」


「 まあ、事実年下だし。」


貴方「 お姉様と呼んでくれてもいいんだよ 」


「 クソば」


貴方「 ん？」


「 …クソばば」


貴方「 んん？」


「 …おねーさま 」


貴方「 ふふ。弱った成瀬は可愛い 」






柔らかい掌も、甘い匂いも、自分のものではない。
況してやそういう対象として見られてないのだって理解してる



最初から、見込みのない恋だ。
こいつの目にはまふくんしか映ってないんだから。

だけど俺のこと見て欲しいとか、本当は友達じゃ嫌だとか、そんな気持ちよりもずっと、






「 なあ、今…幸せ？」







ずっと強く願うのは、君の幸せ。





貴方「 私ね、小さい頃から感情がないって言われてて、ずっとあだ名は人形。そう呼ばれることも仕方ないと思ってた。」









今まで十分傷ついてきたんだから、こいつが傷つくくらいなら他の誰かが、俺が傷つけばいい。







貴方「 でも、真冬くんに、皆さんに、名前を呼んでもらえるたびにそれが嬉しいことなんだって、今まで解らなかったものが解るようになった。」







幸せしか知っていてほしくないんだ。








「 …Aのこと傷つける奴が出てきたら俺がぶっ飛ばす。」







だからもう、姉として慕ってることにしてしまおう。君を困らせてしまわないように。

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