やっぱりリア恋枠【まふまふ】

【番外編】星屑エスコート ページ26

真冬 side





luz「 まふ！掃除終わったで！」


天月「 料理も準備完了〜 」




うらた「 飾り付けよし！」


坂田「 よし！」






そらる「 マスタリグあとちょい 」


「 ビデオ編集ももうちょっと…あ、いろはが風船つついてる！」



坂田「 こらこらいろはちゃん！めっ！」








Aが帰ってくるまで30分を切った。
焦ってしまないようにちょくちょくいろはを見て落ち着きながら作業を進める。

急ピッチで決めたこれにも賛同して、協力してくれた仲間。本当に有難いし、俺は幸せ者だ。







そらる「 …っし、上がりー！」


「 ぼ、ぼくもです！終わりました！」







天月「 あとはAちゃんの帰宅だけか 」


うらた「 絶対硬直するよ、あの子 」


坂田「 一周回って感情が表に出るからね 」


luz「 面白いよな、A 」


そらる「 大丈夫。るすも負けてないよ 」


luz「 ちょ、それどういうこと〜！そらるさんも3Sなんやから裏切らんといてや〜！」







るすくんと彼方さんのやりとりに場が柔らかくなる。いろはを撫でながら俺は手の中にあるリングの箱をそっと握った。


ごめんなさいって言われたらどうしよう、とか。
Aが帰ってこなかったら、とか。いらない心配ばかりしてしまう自分を奮い立たせて前をまっすぐ見る。






Aもうすぐ着くよ。






待たせてしまった分、これまでもらった幸せ分、なんて遠く及ばないかもしれない。

だけど俺なりに考えて、企画して、デザインしたから、受け取ってほしいな。





「 行ってきます 」


彼方「 …行ってこい 」







皆んなに見送られて、玄関へ。







ねえ、始まりはあの日。
君が泣いていて、僕は歌ってた。

涙じゃなくて笑顔が見たくて、ただ僕は次歌い続けた。伸ばせない手、咲かせてあげられない笑顔、たくさん悩んだ。


リスナーと歌い手。ただそれだけ。それで満足してたけど、君と出逢って、目を合わせて、気づいたら恋をしてたね。






そうして出逢う以前に僕らは想い合ってたなんて、奇跡以外の何物でもない。でしょう？





オートロックの解除の音。
扉が開いて、眩しさと共に愛しい君の姿を目に写す。








貴方「 真冬くん、まっててくれたの？」









これからも何度だって伝えるよ。
目を合わせて、手を握って、微笑って。





「 …美月Aさん 」


貴方「 は、はい… 」







君を愛してる、と。







「 俺と、結婚してください 」

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