クリスマスの約束【完】 (ページ24)

今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:256,845 hit

24 ページ24

背の高い人にマキさんが手を振ったと思ったら、その人が近づいてくる。

うっわ…顔ちっちゃあ…

「えっと、確か大倉くん。だよね？」

「あ、そおです。」

…え？大倉、くん…？
大倉くんって…あの大倉くん？？

「このふたり、ヤスの友達なの。」

「あ、そおなんですか？」

「ども。ヤスの大学の友人の横山っていいます。で、こっちが…」

「鮎川、です！」

どーも、っと小さく会釈すると、
私の顔をじーっと見つめられる。

ん？
なんか顔についてる…？

「鮎川さん…名前は？」

「え？あ…Aです…が？」

「あ、やっぱり！！そっかそっか。」

んふふふ～～と爽やかな笑顔を向けられる。
ちょ、っと意味わからないけど、

私も口角を上げて笑い返してみる。

「どおです？一緒に飲みませんか～？」

「え？」

大倉さんのそんな提案にヨコが私の方を向く。
困ったような顔をするから、

「…今日は、、遠慮、しときますね。
また、いつかご一緒しましょう」

ニコッと笑ってそう言う。

クリスマスに章ちゃんが大倉さんと一緒に居るってことは、邪魔されたくないだろうし。

「そっかー残念やな！
じゃ、また機会があれば飲み行きましょうね！」

と、明るく言って私たちの前から去っていく

なんだか、章ちゃんが好きになるのも分かる気がする。

カッコよくて気さくで、
人懐っこそうな大人の男の人って感じ。

お似合い、だよ…。

「A？いこ。」

「あ、うん。ごめん。」

「ん。」

手首にひんやりとした感覚がして
グッと引っ張られる