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外伝ノ玖 ページ32

ここからド派手にいくぜ!(cv.??)

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大きく目を見開く幼馴染に、錆兎は予想外の反応に驚きを隠せない。
縁談の話が出たとき、彼の頭に真っ先に浮かんだのは幼馴染の笑った顔だった。異性として容姿の優れた者は他にも多くいただろうに、幼馴染の顔だけが浮かんだのだ。

「Aはどうなんだ?」

Aの頬に手を添えて、自分の方へ向かせる錆兎だが、別に彼女の照れた顔が見たいだとかそんな感情はない。追い詰められたAの逃げ足の速さは宇髄を凌ぐ。1度逃げられて仕舞えば、錆兎とて捕まえられる自信はない。10回中2回は逃げられてしまうのだ。充分な数値である。

「私、は……」

錆兎は幼馴染のことをよく知っている。だから、彼女の態度が急に変わったことも知っていた。突然壁を作るようになったのだ。それが一体どうしてなのかは分からなかった錆兎だが、今では分かる。分かるからこそ、彼女の口から直接聞きたいのだ。彼女は錆兎をどう思っているのか。
薄紅梅色の花弁が散り、沈黙の中をザワザワと桜と桜が擦れ合う音が響く。

「私は錆兎のこと……!」
「お!やっと見つかった!」

Aが意を決したようにバッと顔を上げた時、裏通りの方から、夜にしては大きな声が響く。聞き覚えのある声に彼らが振り返ると、そこには同じ鬼殺隊の隊服を身に付けた宇髄 天元と、その後ろから時透 無一郎が顔を出す。
その後、錆兎が木刀を持って宇髄を追い回し、錆兎とAの間に微妙な空気が流れるというハプニングがあったものの、無事に胡蝶たちと合流し、"桃鬼桜"探しは幕を閉じた。

桜が散り、青い葉を広げ始めた時期、錆兎は任務で怪我をしてしまったために、蝶屋敷にて治療を受けていた。その際、錆兎は手の平のソレを思い詰めた表情で見下ろしていた。

「……あ、鱗滝さん」

胡蝶の声に、錆兎にしては珍しく慌てた様子でソレを隠すと、何事もなかったように何だ?と声をかける。

「まだ渡せてないんですか、ソレ」

だが、胡蝶にはお見通しだったらしく、呆れた様子でため息をついた。

「変なところだけ冨岡さんとソックリですね。今回の任務が終わり次第、Aさんはここに立ち寄るそうです」

ちゃんと渡してくださいよ、という無言の圧に、錆兎は分かったと頷くしかなかった。その姿が冨岡と重なって、胡蝶は可笑しそうにクスリと笑った。
そしてその日、Aが蝶屋敷に顔を出すことはなかった。それと同時に、錆兎に新たな指令が届いた。

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squid(プロフ) - シンアさん» コメントありがとうございます!こちらこそ、面白いストーリーを提供していただきありがとうございます。頑張ります! (2019年8月3日 17時) (レス) id: bf945fda6a (このIDを非表示/違反報告)
シンア - 続編頑張ってください!!お花見のストーリありがとうございます (2019年8月3日 17時) (レス) id: 35c1a3a4d0 (このIDを非表示/違反報告)
squid(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2019年8月2日 22時) (レス) id: bf945fda6a (このIDを非表示/違反報告)
りんご - foooooo!!!))ついに来ましたね、続編!!更新頑張ってください (2019年8月2日 21時) (レス) id: 65b8d779c9 (このIDを非表示/違反報告)
squid(プロフ) - シンアさん» コメントありがとうございます!夏に合わせて海に行ったりとかを考えていたのですが、お花見も良いですね。参考にします、ありがとうございます! (2019年8月1日 20時) (レス) id: bf945fda6a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:squid | 作成日時:2019年6月1日 20時

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