1人きりの夜 ページ36
考えてみれば初めてだった。
Aとグクがいない生活
仕事を終えて時計を見ると
いつものクセで考えてしまう
グクもう寝たかな、泣いてねぇかな、
A困らせてねぇかな、と。
この生活を始める前
俺はこの時間何を考えて、何をしてたっけ。
「ユンギ君」
ぼんやりそんな事を思いながら
ホテルへ向かって歩いていると
取引先の先輩が俺を呼び止める
「一杯付き合って」
小さな居酒屋に連れられて並んで座ると
Aからのメッセージで画面が光る
何事かと送られてきたファイルを開くと
俺のパーカーを着てポーズするジョングクと
それを撮りながらAが爆笑している動画
なんだこれ。
なにしてんだよお前ら、と思いながらもつい頬が緩む
「あれ、子供？」
『あ、すんません。』
「全然いいよ。可愛いね、何歳？」
『3歳です、』
「うちの娘と同い年だ。
ユンギ君結婚してたんだね」
どこから勘違いを訂正しようかと
返事に困っていると先輩が笑う
「いやごめん、ユンギ君が
そんなに若く結婚するようなキャラには見えなかったから」
こちらこそすみません
あなたの想像していたキャラの通りです
「俺、単身赴任中なんだよね。
嫁さん1人で子育てやってんの」
『そうなんですか』
「一緒にいてやれないのって辛いよ。
わからないことばっかで不安だろうし、
俺いても役に立たないかもしれないけど
2人だったら子供にしてやれる事も多いのにって」
確かに。
子供育てんのあんなに大変なのに
ひとりでなんてやれるわけがない
「ユンギ君は？」
『え？』
「ユンギ君はどう？子育て」
『…俺、父親になるとか想像したこともなかったんです。
自分がまだガキだって思ってたし、
子供育てるとか考えられなくて。』
自分に出来る事はまだ何もないと思ってた。
『でも。毎日ちょっとずつ育っていくあいつ見てたら
そう思ってたことも忘れてました』
小さいのに色んなもん背負ってたあいつを
守ってやんなきゃって思った。
いつかグクが、今を思い出した時に
泣いていた事じゃなく笑っていた記憶を思い出せるように。
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a(プロフ) - ぐくがお母さんに向けての一つ一つの言動でもう涙止まりませんでした…… (2022年2月4日 21時) (
レス) @page22 id: 625b9bc2d6 (このIDを非表示/違反報告)
?めぃろ?(プロフ) - いまからぐくがぱぱでぇすが可愛すぎて無理進めない話入ってこないかわいあ (2021年5月5日 10時) (レス) id: a284f3be6e (このIDを非表示/違反報告)
お星さま - 私の幼馴染みも解離性記憶障害で...泣けちゃいました...まだ読んでる途中ですけどとっても面白いです！！wwそしてポケモンマスターのくだりめっちゃ笑いましたw (2019年6月6日 0時) (レス) id: 4307a1b454 (このIDを非表示/違反報告)
じあ(プロフ) - はるなさん» 実在する人物(笑)出してしまいました。笑っていただけていたら嬉しいです！笑 (2019年4月30日 13時) (レス) id: 5b76b5a436 (このIDを非表示/違反報告)
じあ(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます（；＿；）読み返したいと思える作品になり、本当に嬉しいです。皆さまの応援のおかげです、ありがとうございます！ (2019年4月30日 13時) (レス) id: 5b76b5a436 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じあ
| 作成日時：2017年9月22日 21時
