エキセントリック 2

＿ ページ15

『なんで そうやって、』


何かを考えるより先に
溢れ出した感情がこぼれた


『一緒にいるって言ったくせにっ！』


俺が一緒にいるって
ひとりじゃないって言ったくせに


『勝手に消えるなんてそんなの許さないっ』


その手を握っていたいのに
近づくななんて言わないで


『責任とってよ、』


散々振り回しといて、そんなの酷いでしょ


『わたし、ユンギがいないとだめなんだよ』


弱くて、見たくないものから目を逸らして
きっとまた逃げ出すんだ


『ひとりにしないで』


そう言った唇が微かに震えた。

ひとりにしないでよ、
泣きたくないのに涙で視界が歪む


「A」


またユンギに目を逸らされるのが怖くて俯いていると
ふわりとあたたかさに包まれる


びっくりして顔を上げると
柵の向こうにいたはずの姿が私を抱きしめていた


『ユンギ、』

「泣くな」


眉を下げた顔にはっと息が漏れて
その姿にぎゅっと抱きつく


『っ、ばか！なんであんなとこ立つのっ』

「ごめん」

『二度としないで！』

「うん」

『ちゃんと帰るって、もう一回約束して』


返事をしないまま
抱きついていた体を引き離して私を見つめる


『…約束してよ』

「一緒にいていいの？」


目があって、その瞳が揺れる

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