妖怪少女、青い葉に紛る (ページ13)

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12 閃きってたまに怖いページ13

『今は、三途におるんな』

菅原「そうなるべ」

岩泉「なぁ…、逢魔ヶ刻って妖怪が出やすい時間なんだよな…」

『あ…』

菅原「…＼(^o^)／」

そうだ、早く帰らんと

菅原「じゃあ、明日も寄るべ((ﾆｺｯ」

『ほな、またな』

岩泉「またな」

スガはスッと姿を消して帰って行った。
止まっていた足を進める。

岩泉「なぁ、A」

『ん？』

ハジメが何か閃いた表情をした

岩泉「妖怪もヒトに取り憑いて力を与える事って出来るのか？」

『ん～…』

長年生きてきた経験の本能が言うなと指示を発信する。時間が経ち記憶が薄れようが、感覚はまだある様だ

『それはあまり言えない事なのでな』

それに、スガに聞くと妖怪の詳しい情報は霊能職者にしか伝えられない約束事があるらしい。契約者に伝える権利は有るのだが条件がある。

"自分の力を制御出来なければいけない"

それは今も続いているようだが今時する奴が居るのだろうか…

岩泉「そうか」

『もしかしたら教える事が出来る様になるかも知れんけどね』

この霊感は一般の人間の霊感とは比べ物にならない違いが有り過ぎる。

岩泉「…え」

ハジメの顔に期待と恐怖の表情が現れた。

『うちはハジメを守る為に住まわせてもろうとる様なもんだから、知る必要は無いかもやけど』

岩泉「…そうだな」

＿＿＿

家に着き、Aは足早に部屋に戻り、使わせてもらっている本棚を探り出した。

『…どこにあったか……』

本棚にある本は現代の人間では読み難い古語が沢山あるものばかりだ。

中には錬金術等の類いがあったが、Aは全く別の本を手に取った。

『…あったぁ』

手に取った書物には【異類婚姻譚(いるいこんいんたん)】と記されていた。この書物は神主様から貰った物で、戸籍を記しているが普通の戸籍と少し違う。

『旧姓…あった…』

この異類婚姻譚には妖怪や神と結婚した者の戸籍が載っているのだ。

Aはあるページをじっと見つめる。戸籍には【酒呑童子(しゅてんどうじ)】と記されている。

その文字にAは愕然とした。

『この霊力…もしかして』

背筋が凍るのが伝わってくる

妖狐は自分の手に負えるものでは無いと確信したのた。

ガチャ

岩泉「A、飯食うぞ」

『あ、そうか…』

ハジメはまだ気付いてない…