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15. ページ16

*









私とチョロ松くんたちは幼なじみだ。









「みんな〜っ!」


「あ、Aちゃん来たぞ!」









お母さん同士が親友らしく、小さい頃から私達は家も近いためいつも一緒だった。

その中でも私はチョロ松くんとよくいた。









「チョロ松くん、大好き!」









小さい頃の口癖。

チョロ松くんも好きとよく言ってくれて私は幸せだった。

そして小学6年生のこと私は夜松野家に預けられる。









「ねぇ、チョロ松くんのお母さん。

お母さんどこに行ったの?」


「何かしらねぇ」


「お父さんもおばあちゃんもおじいちゃんも行っちゃって、私だけ置いてくなんて…」


「ふふ、理由はそのうちわかるわよ」









お母さんたちに疑問を持ちながら私はそのままチョロ松くんたちと一緒に遊んだ。

そして8時頃に私はチョロ松くんのお母さんから電話を渡される。









「お母さんからよ、はい」


「ありがとう!

もしもし、お母さん?

どこいってるの?」









「ごめんね、もうすぐ帰るから」とやけに嬉しそうなお母さんの声。

私は「どうしたの?」と聞くと「楽しみにしててね」と言われた。









「うん、じゃあ気をつけて帰ってきてね」


「帰ったらそっち迎えに行くか______」









ガシャンッ









え?









「お、おかあ…さんッ?」


「___車が…っ______事故__救急車をッ______」









私は渡された電話を落とした。

すぐにかけつけて心配する皆を無視して私は走り出す。









「Aちゃん…ッ」









道路の方へ走っていくといつもより騒がしく人混みをかきわけて見てみるとそこには見慣れた車がぐちゃぐちゃになっている。

そして救急車に運ばれていくのは









「お母さん…ッ、お父さん、おばあちゃん、おじいちゃん……ッッ」


「ぁ……A…」









血だらけの私の家族。

そしてお母さんは微笑んで小さな箱を渡した。









「おた……び…っ、お…め」









ボロボロと流れていく涙。

そして救急車はチョロ松くんたちやその親もつれて走り出した。









「…残念ながら……全員亡くなられています。」









*

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サクラ - ハッピーエンドがよかった(T_T) (2017年7月26日 13時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - 最後の一松でゾクゾクした。。。!これからも更新頑張ってください! (2016年10月2日 21時) (レス) id: d2ab1ea88e (このIDを非表示/違反報告)
** - なんか一松がいいのに、チョロ松が可哀想になってきた…(( よし、チョロ松見に行こ((← 結局全松好きだったわ← (2016年9月11日 18時) (レス) id: 8f750e5b99 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 完結おめで盗塁王!! (2016年8月28日 15時) (レス) id: 80c812b5ce (このIDを非表示/違反報告)
らんど - あぁ…好きだな、作者さんこんなに素敵な作品を作ってくれてありがとう。 俺に生き甲斐をくれてありがとう。 (2016年8月28日 14時) (レス) id: 11d8f47b36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:maco. x他1人 | 作成日時:2016年8月15日 18時

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