2話 ページ3
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昨日、炒飯の材料を買いに行った時に宣言した通り、今日は団子屋のおっちゃんの手伝いをしにきた。
自分の家の隣なので、出勤時間のギリギリまで寝れるので、朝に弱い私にうってつけの仕事なのだ
しかし、最近はギャルゲーなるものにハマってしまい日夜ゲームに没頭する毎日を送っていたので、しばらく顔を出していなかった。
だから仕事をちゃんとこなせるか不安なところだ
「まァ客に団子届けるだけだから適当でいっか」
そんな軽い気持ちで店に顔を出す
店の団子を作っているところにおっちゃんがいた
「おっちゃんー手伝いに来たぞー」
店主「おぉAちゃん!最近顔みてなかったけど、相変わらず可愛いねー」
「へへっありがと!」
おっちゃんは私のことを娘のように可愛がってくれる。彼は40代独身で、ちょうど私からは父親くらいの世代だ。日焼けした肌にサングラスというダンディーでマッチョな肉体をお持ちで、なぜ団子屋を営んでいるのか甚だ疑問であるが、私はそれを彼に聞いたことは無い
客「おっちゃん、団子一つくれ」
客が早速来たので仕事に集中することにした
団子が美味しいからなのか、昔からある団子屋だからなのか、普通の団子屋よりも繁盛しているので、団子を運び続けているとすぐに夕方になった
そろそろ客足も減ってきたので今日はもう上がっていいとおっちゃんに言われたので、ひと仕事終えたあとのご褒美として団子をひとつ頼んだ
すると夕食時で客もあまり来ない時間なのに一人食べに来る奴がいた
??「おっちゃんー団子くれー」
なんともユルそうな喋り方をするこいつの容姿は少し変だった
銀髪の髪がクルクルとパーマになっていて、腰に木刀をぶら下げている。
それだけならまだ普通なのだが、誰かに蹴られた跡のような汚れが、服の所々についていた。「ったくよォ...家賃二ヶ月分くらい いいだろ別に...」などと呟いている。少し興味が湧いたので話しかけてみることにした
「そこの旦那、そんなボロボロでどうしたの?」
??「んあ?なんだガキがこんな遅くに出歩いて、家出か?」
「違うよ失礼だな!ここでときどき働いてんの。旦那質問に答えてよ」
失礼なことを言うその男に質問に答えるよう促すと、ちょうど二人分団子が来た
??「あァ?これか?住むところ貸してくれてるばーさんが家賃二ヶ月分の金よこせって煩くて逃げてきたんだよ」
旦那は自分の服を指さして答えてくれた
「旦那、お金ないの?もしかして無職?」
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作者名:千春 | 作成日時:2019年8月15日 20時