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甘いりんご飴 ページ27

貴「あ、テヒョン、お祭りやってるよ」




TH「ほんと、だね。」








今日は、何かのお祭りらしく、街は屋台と人で埋め尽くされていた。









TH「て、ちゃんと、つないで。」





テヒョンがそう言うと、指を絡めてきて、恋人繋ぎのようになる。









貴「…うん。」









そっと握り返すと、ただでさえ速い心臓が、もっと速くなるのが分かった。









貴「あれ、食べたい!」




TH「なに、あれ?」









私が指さす方向には、りんご飴の屋台があった。










貴「りんご飴って言うの。
テヒョンも食べる?」



TH「ぼく、いいや。」









ふるふると首を横に振ったので、私だけりんご飴を買って、公園のベンチで食べ始めた。









貴「ん!美味しいよー」




TH「よかた、ね?」







四角い口でにかっと笑うテヒョンは、ほんとに人間かって思うぐらいイケメンだ。











TH「くち、のよこ、あめついてる。」




貴「ん?どこどこ」





手で拭おうとするけど場所が違うらしく、テヒョンが、やー!そこじゃない、と言っている。











と、次の瞬間、




















ふわっとテヒョンの香水の香りがした、と思うと





目の前にテヒョンの顔があって、








ぺろっと口の横をなめられた。









貴「な、な、何してっ」



TH「あまいね」









どうやら、私の口の横についていた飴を取ったらしい、が。









貴「お、女の子にこんな事しちゃだめっ!」



TH「なん、で?」




貴「なんでってだめに決まってるでしょ?
いきなりこんな事されたら驚くし、
こういうのは恋人以外しちゃいけないよ!」




TH「……じゃあ、つきあおっか…?」























やばい私もう歳かも。

空耳すごすぎでしょ、ちょ、落ち着いてもう一回聞こう。









貴「なんて?」




TH「だーからー、つきあおーよ?」








危うく食べてたりんご飴吐き出すところだった。









貴「ほんっと、何言ってんのー
そーゆーのは好きな人に言ってあげなよ」





















私がそう言うと少ししゅん、とした顔になる
















貴「食べ終わったし、もうちょっとお祭り見てまわろっか?」









気を取り直して、テヒョンと歩き始めた。

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作者名:かえで | 作成日時:2017年8月17日 10時

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