逃げられると追いかけるよね ページ12
限界だったのか何なのかまたガキは逃げようとした。だが、
高｢逃げんじゃねェ。｣
ガシッとガキの腕を掴んだ。でもガキはあたふたと逃げようと必死だった。
高｢別にてめェを取って食おうなんざ思ってねェよ。｣
そう言うと動きを止めたが首を少し傾け腑に落ちない様子だった。
桂｢まずは、自己紹介から始めよう。俺は桂小太郎、攘夷志士だ。｣
銀｢あー坂田銀時。｣
高｢高杉晋助。｣
桂｢主の名前はなんだ？｣
ヅラがそう聞いて数秒…数分と時間が経った。
そして微かに
｢…言わない。｣
と。初めて声を発した。
桂｢それじゃあ…なんと呼べば｣
｢…ななし。周りからはそう言われてる。｣
ボソッとまた言葉を吐き出した。
周り…多分さっきのガキ共のことだろう。だからその名前では仮だとしても呼びたくは無かった。
銀｢じゃ、コギツネ。せっかく狐面被ってんだ。そう呼ばねェとな。つけてる意味ねェだろ。｣
｢コギツネ…コギツネ…コギツネ｣
何度も何度も声に出してその名前を大事にしてるようだった。
桂｢良いな。コギツネ。しばらくはお前の事をそう呼ばせてもらおう。｣
高｢…歳は？｣
｢…12｣
高｢歳は言うんだな。｣
｢別に…｣
やっぱりプイッとそっぽを向いていた。
■□■
それからは少しずつ少しずつコギツネは俺達と関わっていた。
そして毎日のように寺へと訪れた。
戦争の怪我を手当てしてくれたり、買い出しの道案内をしたり…
途中坂本辰馬が入ってきて…まあ想像通りコギツネはそっぽ向いてたけど。
だけどある日突然、コギツネが寺に来なくなった。
珍しいと思い、真夜中、雪衛門の店に行くと
門前に立ち入り禁止のテープが張り巡らされていた。
そのテープを無理に剥がして中に入って行くと
庭には色とりどりだったらしき花が1面真っ赤に染まり雪衛門が倒れていた。
近くにはコギツネの面も落ちていた。
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叶優(プロフ) - すみません！手違いでイラストが反映されていませんでした。イラストが見れるようになったのでぜひ見てください。 (2019年6月18日 23時) (
レス) id: 03562ee42c (このIDを非表示/違反報告)
はかたのォしお！！ - 更新頑張ってぇぇぇぇ (2019年6月15日 14時) (レス) id: ec73fc1a8a (このIDを非表示/違反報告)
叶優(プロフ) - クミコさんさん» ありがとう。…いやでもなぜこんな事になってるんだ… (2019年6月3日 21時) (レス) id: 03562ee42c (このIDを非表示/違反報告)
クミコさん - 初コメ失礼しやーす！この作品、面白くて好きです！更新楽しみにしてます！ (2019年6月1日 17時) (レス) id: 6cd51c2a27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：叶優 | 作成日時：2019年5月30日 18時
