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4話 ページ7

【トントンside】


カリカリ…カリ……


静かな部屋に自身が動かす万年筆の音が響く。

少し手を止めれば、その部屋は無音に包まれた。



そんな静かな部屋で、1人声を出すのさえ億劫で、それでも目の前のなかなか減らない書類を見れば、自然と大きな溜め息が出る。



こんなん、見とったら自分がどれだけ馬鹿か感じてしまう。



確かに、俺のこの書記長っていう位置は書類整理の仕事が、他の役割よりはるかに多い。


かといって、ここまであの薄い紙が、文字通りの山積みにされて、転々と複数そこらじゅうに置かれている。



他国より、戦争が多いのもあるし、コネシマとかシャオロンらが城のあちこちを壊すからその分の始末書や修繕の書類整理、他の奴らの書いた報告書が多い。


それらも一理はある。




でも、もっとも大きな理由は…



_お身体に気をつけてくださいね!_



あいつのいる、あの部屋に戻りたくがないために量を増やしている自分自身にある訳で…。




『…はぁぁ……。』



無垢な笑顔を浮かべるあいつ。
何も知らんで…幸せそうで……。



『イライラする…。』



かといって、油断が出来る訳でもない。

あの貪欲な公爵家の娘。
もしかすれば何かを企んでいる、もしくは父親に操られている可能性もある。


特に、そこら辺に気を使うようグルさんによく言われた。



そんなに念をおすなら自分が受ければ良かったのに…


どうして俺なん…



俺は…


_トントンさんは、とても立派な方ですね_





俺にだって……好意を寄せる相手がいるのに…。




そんならしくない事を考えていると、ドンドンッとけたたましく扉を殴りつけるようなノック音が聞こえる。




コネ「トントーンっ‼
はよ飯食いに行くぞ〜‼」



『分かったから‼
お前の馬鹿力で扉壊れるから‼』




俺は少し焦りながら腹の底から声を出す。




万年筆をペン差しへとさして、重たい腰を上げた。





部屋を出る前に、横目でチラッとさっきまで眺めていた書類を見る。



その多さに再び溜め息をこぼしてから、扉の取っ手を捻るのだった。

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向日葵(プロフ) - すみれいんさん» 同じ文でも、何度か読むとやはり違見解が出来て、話が広がりますよね!更新の方は遅れていて本当にすみません!m(_ _)m (2020年1月11日 14時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 今更新されているところまで読んでからここに戻って1から見るとまた見方が変わっていいですよね。こう…捉え方が変わってきます!! (2020年1月6日 15時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - きのこ(em推し)さん» 返信遅れてすみません!m(_ _)m面白いと言っていただけてとても嬉しいです!応援もありがとうございます!♪( ´▽`) (2019年10月6日 13時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(em推し) - 面白かったです。応援してます。続編行ってきますw (2019年10月3日 11時) (レス) id: 4906f728aa (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - hasuki-さん» お祝い有難うございますっ!!とても嬉しいです!♪( ´▽`)夏休みに入ったので、おそらくペースがもっとあがる“かも”しれません!(あくまで“かも”です(・・;)) (2019年7月20日 13時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:向日葵 x他2人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年6月5日 23時

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