３話 ページ6
図書室に着くと私は政治に関する本や我々国の歴史などの本を取り近くの椅子に座る。
エミ「相変わらず難しい本を読まれますね。」
『そう言うエーミールさんも、この系統の本をよく読んでいますよね？』
エミ「えぇ、まぁ。
前、失礼しても？」
『どうぞどうぞ！』
それでは失礼します、と椅子を引いて腰掛けるエーミールさん。
エミ「そういえば最近、トントンさんとはどうですか？」
…この人は…分かっていて聞いているのだろうか？
微笑みながらそう聞いてくるエーミールさん。
たとえ、軍人に見えない相手でも、目の前に居るのは戦争の体勢や作戦を抜かりなく立てる人。
計画的にお父様についての探りを入れてくるかもしれない。
『あの方はとても優しい方ですよ！
私に気を使ってくださいますし、ご多忙の中欠かさずに毎日戻ってきてくれます！』
エミ「…そうですか。
やはり、トントンさんは優しい方ですね。」
私の言葉を繰り返して、こちらに返答を返してくれるエーミールさん。
私は悟られぬようつかさず探りを入れる。
『ですが…最近また無理をしているように感じます…。
やはり…α国との…』
少し濁すように言えば困った顔をされる。
エミ「そうですね…」
そんな事より、と別の話題を提示してくるところから、少なくとも関係はあるのだろう。
しかし、そこで入り込んでは怪しまれるため、深入りはしない。
その後は、日常の事や本のことで相手に暇を与えぬように話をつなげる。
お昼がきて、私は失礼しますとその席を立つ。
私は普段から朝夕としか食事を摂らない。
かといって、他の方々は食べるため私はその邪魔にならないようにする。
そして、その日もいつも通り適当に過ごす。
何の変化もない。
1日の最後に向かうのは、常日頃から使うあの部屋……あの部屋へと戻るのだ。
トントンさんと私の部屋。
戻ればすでに、メイドが夕食の配膳を終えていて、私は『いつもありがとう！』とその椅子へと座る。
私の家は風習で1人で食事を摂ることが決まりだった。
それを尊重したのか、あるいは利用したのか食事は部屋で食べる様になっている。
1人の食事を始め、1人の食事を終えるとメイドさんが片付けてくれる。
その後はシャワールームで身体を洗い寝巻きに着替える。
『今日は…帰ってこなさそうだなぁ…。』
静かなつぶやきは、誰もいない虚空へと消えていくのだった。
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向日葵(プロフ) - すみれいんさん» 同じ文でも、何度か読むとやはり違見解が出来て、話が広がりますよね！更新の方は遅れていて本当にすみません！m(_ _)m (2020年1月11日 14時) (
レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 今更新されているところまで読んでからここに戻って1から見るとまた見方が変わっていいですよね。こう…捉え方が変わってきます！！ (2020年1月6日 15時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - きのこ(em推し)さん» 返信遅れてすみません！m(_ _)m面白いと言っていただけてとても嬉しいです！応援もありがとうございます！♪( ´▽｀) (2019年10月6日 13時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(em推し) - 面白かったです。応援してます。続編行ってきますｗ (2019年10月3日 11時) (レス) id: 4906f728aa (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - hasuki-さん» お祝い有難うございますっ！！とても嬉しいです！♪( ´▽｀)夏休みに入ったので、おそらくペースがもっとあがる“かも”しれません！（あくまで“かも”です(･･;)） (2019年7月20日 13時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
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