２９話 ページ32
【トントンside】
＿自身で気づかないと意味がない＿
＿Aちゃんの所に行ってみたら？＿
『……』
2人に言われた、全く訳のわからない言葉。
Aの所に行って何が分かる…？
他の奴らが怒ってるのは、Aが何か関わっているのか…？
暫く、その言葉の真意を考えてみる。
それでも、分からなかった俺は進む方向を変えた。
書記長室ではなく、あいつの居る部屋へと。
自分の部屋でもある部屋の前まで来る。
いつもは気軽に入るのに、今はどこか億劫に感じてしまう。
コンコンッ
俺は、少し小さめにノックをした。
中からは反応はない。
それでも、何度かノックをする。
それを無心で繰り返すうち、何となく中にぺ神がいないと察する。
ぺ神がついているって聞いたのに…
『…はぁ……』
やっぱり、大人しく部屋に戻ろうか…。
でも…
ここで帰ったら、何も分からなくなってしまうかもしれない。
そんな自分らしくない衝動にかられて、俺は扉を開けた。
思ったとおり、ぺ神の姿はない。
２つある内の１つのベッド。
奥の方に、あいつが寝ているのが分かる。
一目その姿を視界に入れれば、俺は言葉を詰まらせた。
『…っ…』
何やねん…これ…
ゆったりとした服と、普段から使っているだろう毛布。
少し乱れたブロンドの髪の毛。
それらから隠れず見える、手や顔。
ガーゼや湿布で殆どがうまっていた。
おそらく、今の俺の顔はだいぶ引きつっているだろう。
でも、いつもとは違う。
不謹慎だけど、死んだかのようにピクリとも動かないA。
今まで、こんなにちゃんとAを見た事があっただろうか。
しかも、こんなに怪我を負った状態のAを見てそんな事を思い返すとか…。
いつもならすぐに嫌悪感が湧き出ては目をそらすのに、今はAから目を離す事が出来ない。
俺は、一歩…また一歩とAに近づく。
設定した名前の初め2文字「…ぃ…ゃ……こな…ぃで……」
無意識に手を伸ばした時、唸るように声を出すA。
『…⁈』
俺は、すぐに手を引っ込めた。
今、何をしようとした？
こいつに触ろうとした？
『…っ…お、起きてるのか…？』
俺の問いに返事はない。
何だ…寝言か……
いや、こないで
……一体誰に対してだろう。
もしかして、俺…？
いや、違う。
Aへの対応はちゃんとしてるし、Aもいつも俺には笑顔だ。
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向日葵(プロフ) - すみれいんさん» 同じ文でも、何度か読むとやはり違見解が出来て、話が広がりますよね！更新の方は遅れていて本当にすみません！m(_ _)m (2020年1月11日 14時) (
レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 今更新されているところまで読んでからここに戻って1から見るとまた見方が変わっていいですよね。こう…捉え方が変わってきます！！ (2020年1月6日 15時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - きのこ(em推し)さん» 返信遅れてすみません！m(_ _)m面白いと言っていただけてとても嬉しいです！応援もありがとうございます！♪( ´▽｀) (2019年10月6日 13時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(em推し) - 面白かったです。応援してます。続編行ってきますｗ (2019年10月3日 11時) (レス) id: 4906f728aa (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - hasuki-さん» お祝い有難うございますっ！！とても嬉しいです！♪( ´▽｀)夏休みに入ったので、おそらくペースがもっとあがる“かも”しれません！（あくまで“かも”です(･･;)） (2019年7月20日 13時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
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