君はソメイヨシノ (ページ18)

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朝ごはんも終わって、とりあえずひと段落。

日中はお見苦しくないように軽くメイクをして、ソファに座ってティータイム。

と言っても今日はみんな練習でいないんだけど…

なんだかこうしてると、本当に広い家。

いや、もちろん11人…私加えて12人もいるからこれくらい広くなきゃダメなんだろうけど

みんないるときに感じなかった広さ。

ちょっと…怖いかも………

ｶﾞﾀｯ

「！？」

…意識しだすと止まらないのが恐怖。

真昼間なのに、人がいないとなると少しの物音も尋常じゃなく気になる。

「………はぁ、」

ｶﾞﾁｬｯ

ﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯ!!!

「きゃあああああ！！」

碧「うわっ！？」

突拍子もない音に、思わず勢いよく叫びソファに丸くなってしまった。

こんな明るいのに、幽霊って出るの…？

碧「大丈夫？ほんま申し訳ない、俺なんやけど…」

「………え」

顔を上げると、そこには碧海くんの姿。

…私、飛んだ勘違いを

碧「うわぁほんまにごめん！びっくりやんな」

「い、いや！大丈夫！ごめんなさい勝手に驚いちゃって…」

碧海くんが想像以上に動揺してるのは、多分私の目に少し涙が滲んでいたからだろう。

碧「忘れ物して急いでとりにきてん、連絡入れてからくればよかった」

ポーカーフェイス

…とは程遠く、

少し困ったように私の隣に座る碧海くん。

「ごめん、幽霊かと思って……碧海くんでよかったです」

碧「なんやそれ、怖い動画でも見てたん？」

「ううん、あまりにも家が広くて勝手にひとりで妄想しちゃってました…」

碧「あぁ、確かに女の子ひとりじゃ怖くなるわな…ていうか同い年やし敬語やめよ。碧海でええし」

「あ…、ありがとう」

第一印象があまりにも落ち着いてたから、勝手に年上みたいに感じてたけど

すごく話しやすいし、優しい人だ。