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神社で参拝したり
小さな山を登ったりした
キミはひらすら1人で
ハイテンションで話してた
俺はもう限界だった
「……A
どうしても
メモ帳通りに行動しなきゃいけないのかな」
どうしてだろうか?
あの大学での朝のように霧が漂ってる
「しなくていいんじゃないか?
最低限必要なことをやればさ
15年後にお互いを助け合う、とか
その辺のことだけを」
あ「どうしてそんなこと言うの?」
取り残される子どものように聞いてきた
「だって……辛い
俺が昨日一緒に過ごしたAを
今のAは知らない
昨日だけじゃなく、今まで一緒に過ごしてきた
思い出全部を、Aは知らない
1度そのことがわかってしまうと
どんどんそれが見えてきて
キミが気づかせまいと努力してる瞬間も
わかってしまって……
キミの言ってること、やってること全部………
きついんだよ
Aと会ってんのに
Aじゃないような
すごくきつい感じになるんだよ」
俺は息切れして
溺れるような息継ぎして言った
「一緒にいるとつらいんだ」
キミは何も言わず、立ち尽くしてた
「……ごめん」
俺は言って逃げるように背を向ける
手を掴まれた
振り向くとキミの懸命な表情があった
あ「待って」
俺は辛くなりすぎて、我慢してた
最後の一線を超えてしまった
「これも予定されてる出来事なのか」
キミが強張る
俺は手を振りほどく
「……あのメモ帳にあった記号の
意味がわかったんだ」
「もう…やってられないんだよ!」
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作者名:ありす | 作成日時:2015年10月3日 20時