続 ページ3
すると旭は、酔いが覚めず水分量の増えた目で杉本を見つめ、
『全部吸うしかないですよね、』
目尻を下げ、優しい笑顔で答える
細められた目からは、潤んだ瞳に幕を張っていた涙が今にもこぼれ落ちそうだった
2度と組み立て直すことのできない箱
それを見せつける様に旭は言う
旭は杉本の体を気遣いながらも、彼が煙草を吸っているところが、彼の口から吐き出される煙が、彼の吸う煙草の匂いが好きで
ニコチンとタールを含んだ有害物質が彼の肺、その他臓器をすこしずつ蝕んでいく
お酒は分解されるが、タールは分解されないので一生肺に残り続ける
これもまた学校での浅い記憶で
自身が解体し、裸になった煙草を杉本が吸い終わるまで、この席を立たないつもりだった
それが冗談であるか冗談でないかは旭次第で
杉本は
彼の冗談に付き合ってやろう
と、
旭が間違えて差し込んだ煙草の方向を片手で器用にすり替え
「お前が付けて」
好奇心に溢れた目をした旭に、冷たく言い放った。
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過眠(プロフ) - 凛さん» ぎゃ❗️ありがとうございます❗️長編にしようと思っているのでよければ楽しみにしていてください❣️ (11月27日 22時) (レス) id: 4e02012d1f (このIDを非表示/違反報告)
凛 - Bs6&Bs67のお話狂おしい程好きです! (11月26日 13時) (レス) id: c2c2ad41a8 (このIDを非表示/違反報告)
過眠(プロフ) - りりりさん» コメントありがとうございます😭❣️もしかしたらいつか書くかもしれません、🤭応援ありがとうございます励みになります😢❣️ (11月22日 9時) (レス) id: 4e02012d1f (このIDを非表示/違反報告)
りりり(プロフ) - 6さんと67さんのお話だけでもう作品作っていただきたいくらい好きです!応援してます! (11月21日 19時) (レス) @page14 id: 724b4ec6c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:過眠 | 作成日時:2023年11月3日 11時