demon5 ページ5
パリカー──ゾロアスター教に伝わる魔女の総称。 空から流星に乗って地上に降りてくるとされる。
パリカーは流れ星のように数が多いと言われ、 中でも有名なのが、凶年という名の「ドゥズヤールヤー」、 英雄クルサースパを惑わした「クナンサティー」、 そして「ムーシュ」である。
パリカーは始めは女悪魔であったが、時代が進むに連れて魔女にされ、 最終的には悪の呪術師や売春婦を指す名称にされた…らしい。
にわかには信じ難いが、と森は考える。此の世界に異能力などと云う非科学的な存在があることも事実である(更に森はその異能力と云うものを保持している)が故に絶対に信じないということも出来ないのだ。
「全く、困ったものだ。」
『え?』
その時、ドアをノックする音がした。
「首領、中原です。」
「嗚呼、入り給え。」
先刻のお兄さんが戻ってきた。
「姐さんの拷問班に確認をとって参りました。」
「紅葉くんのところだね。ご苦労様。さ、行こうか。」
私はひとつ頷いてベッドから降りた。
「あ、そうだ中也くん。私は先に行ってるから、名前を付けてあげてから来てね。急がなくていいから。」
「は、い……?」
「じゃ、頼んだよ!」
そう云ってさっさと森さんはエリスを連れて部屋を出ていった。お兄さんは困惑してるみたい。
「…どういう状況か教えて貰えるか?」
『えっと…私に名前が無いことを知ったエリスがお兄さんに名前を付けてもらえばいいって提案したら森さんも大賛成して…今に至るわ。』
「嗚呼…成程な。」
『名前…つけてくれる?』
お兄さんは顎に手を当てて少し考えて──
「A、なんてどうだ?」
A…なんだかとても響きが気に入った。
『…分かった。私、これからAね。──ありがとう、お兄さん。』
お兄さんは眉を顰めた。可笑しい、私はお礼を云っただけの筈なのに。
「あー…名前、気に入ってくれたならいいんだけどよ、その“お兄さん”っての止めてくれねェか。俺は中原中也だ。」
そう云えば、エリスもチュウヤと呼んでいた。
『分かった、チュウヤ。宜しく。』
「おう、宜しくなA。」
『うん。』
「じゃあ、首領のところに向かうか?」
『うん。』
──私に、Aと云う名前が付いた瞬間だった。
--------------------
sideあやふやですね…精進します…。
名前大丈夫ですかね…?不具合あったら編集します。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
プリーツ
ラッキーカラー
あずきいろ
28人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:愛麗愛 | 作成日時:2019年11月13日 23時