遠征 ページ19
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｢1週間したら帰ってくるんやから、な？｣
宥めるように私の頭を撫でたその温もりは数日前なはずなのに、随分と前のように感じてしまった。───────寂しいという気持ちは、きっと人を可笑しくさせるんだと思う。可笑しくさせるのだと言って欲しい。じゃないと私が彼の上着を抱きしめていることを説明がつかないから。でも、説明なんてつかなくても鼻腔をくすぐる彼の愛用の香水の匂いと微かに感じる彼の体臭。それで少しばかり寂しさが紛れたような気がした。
｢センラ、｣
どさり、荷物の落ちるような音がした。そこにはキャリーケースを引き連れたセンラが立っていた。傍には音の正体であろうバックが転がっている。
｢……！？帰りは、明日のはずじゃなかったの！｣
いくらでも可愛い言い訳はあったはずなのに、口をついて出てきたのはそんな言葉。心做しか頬を染めた彼の姿を見てられなかった。
｢早く、帰りたくて打ち上げを抜け出してきたんやけど……｣
そんな言葉を述べながら彼の視線は私の手元へ。視線の端で彼を捉え、手元のそれを布団を素早く捲り、ベットの中に押し込んだ。
｢なんで隠したん！？｣
そんな言葉を投げつけながら彼はツカツカと寝室に入ってくる。それに焦ってどうにかなってしまったのか私はそのベットに身を放り込む。
｢やだやだやだ！！｣
何が嫌なのか、見られたのが嫌なのか、証拠を掴まれるのが嫌なのか、はたまた全部なのか。ぐちゃぐちゃの思考ではよく分からなかったが耐えきれないほどの羞恥心でどうにかなりそうだった。
｢A、｣
ギシ、とベットの軋む音がして私の名前を呼ぶ彼の声の方へ顔を向けると、とんでもない表情をしていた。頬を染め、まるで愛しいものを見つめるような。
｢本物は堪能しなくてええの？｣
私の髪を耳にかけ、晒された頬に優しく触れた彼。その言葉を理解した途端飛びつくと彼は肩を少しだけ跳ねさせた。
｢おかえり｣
｢ただいま｣
ふわりと頭を撫でられて夢心地。寂しかったよ、と伝えるのは恥ずかしいから代わりにぎゅっと強く彼を抱きしめた。
(ベットにしまい込まれた彼の服は私がそのまま寝落ちた後に片手で私を支えながら回収したらしい)
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潮田 陽菜(プロフ) - senkun1003さん» こちらこそ素敵なリクエストありがとうございました😊何度も読み返すほど気に入って頂けてとても嬉しいです(_ _*))こちらこそ素敵なコメントありがとうございます(*ˊᵕˋ*) (2022年11月16日 12時) (
レス) @page48 id: 68f958ed6b (このIDを非表示/違反報告)
senkun1003(プロフ) - 潮田 陽菜さん» リクエスト答えて下さりありがとうございます😭凄い好みで何度も読み返してます😭素敵な作品をありがとうございます😭 (2022年11月15日 23時) (レス) id: 354fb7ca1c (このIDを非表示/違反報告)
潮田 陽菜(プロフ) - senkun1003さん» コメントありがとうございます!!3次元に近い感じをイメージして書いてたので汲み取って頂けてとても嬉しいです(*^^*)リクエストありがとうございます！是非書かせて頂きますね!! (2022年11月14日 9時) (レス) id: 68f958ed6b (このIDを非表示/違反報告)
senkun1003(プロフ) - 思いました！ すみません、書きたいこと沢山になってしまい長文失礼致しました。可能でしたらリクエストの方よろしくお願いします！ (2022年11月14日 2時) (レス) id: 354fb7ca1c (このIDを非表示/違反報告)
senkun1003(プロフ) - (センラさんが遠征で居なくて寂しかった時の上着をぎゅってしてるところとかからそういうイメージを持ったので)で、そんな夢主にあまり得意では無いサプライズを計画して1日沢山笑わせて甘々してくれるセンラさんを見て、もっと甘えてええんやでって言われたいなぁと (2022年11月14日 2時) (レス) id: 354fb7ca1c (このIDを非表示/違反報告)
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