黄色い足枷【snr】

学校 ページ17

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休日よりも早めにアラームが鳴った平日。アラームを止めようと体を起こそうと思ったのだが体が動かない。ついに歳か？とか馬鹿なことをぼんやりとした頭で考えつつ、ばさりと布団を剥ぎ取ると私にしがみついて寝ているセンラの姿があった。アラームを止めるのは諦めて、少し浮き上がった体をまたベットに沈めた。


｢センラ｣


アラームに多少かき消されながらそう彼の名前を呼んだけど、顔を顰めて んん 、と声を零すだけ。2日間のライブを経て、遠征を終えて疲れたんだなぁと思いながらはらりと落ちた髪を耳にかけてやるとその瞳が薄らと開いた。


｢センラ、｣


もう一度彼の名前を呼んだ時にはアラームは止まっていたのでその声がやけに大きく響いた気がした。


｢なに、｣


眠そうなふわふわとした声でそう告げられ、いつもは彼が起こしてくれるのになぁと思いながら苦笑いを零しつつも私の体に巻かれた彼の腕をペシペシと叩く。


｢学校行くから離してよ｣


｢……学校？｣


｢学校｣


彼の言葉を繰り返すとなんでなん？と疑問を返され、意味がわからない。なんでも何も平日に学校に行くのは学生の勤めでしょうよ。


｢今日平日だよ｣


｢やだ｣



私のその言葉でやっと今日が自分の休日なだけで世間は平日なことに気づいたのかそう駄々を捏ねながら抱きしめる力を強め、私に頭を擦り付けてくる。


｢私もやだ。その手には乗らない｣


前そう駄々をこねるセンラが可愛くて可愛くて仕方なくて。手放したくなくて学校をズル休みしたら次の日も休んじゃおうかな、と邪念が生まれてしまったことを思い出す。あの時はなんだかんだセンラに背中を叩かれながら学校に向かったけれど、休み癖は案外辛いんだよセンラ。


｢1日ぐらい休んだってバチ当たらんってーー｣


｢だからその手には乗らないって｣


やだーーやだーーー、と言い続ける彼に流されて時間にも流されて前と同じ結果になってしまうのは許せない。

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