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Aside
 
 
 
 
 
 ​───────
 
 ​─────
 
 ​───
 
 
 
 
 
 「俺、Aちゃんにならうらさん託せるわ」
 
 
 
 
 
 
 『あー!もう!うるさい!』
 
 
 
 
 
 何度目だろう。昨日の言葉が脳裏で再生されるのは。嫌気がさして、思わず叫んだ。​───────周りの人に見られたのは気にしない。
 
 
 
 
 「​─────Aちゃん?」
 
 
 
 
 
 突然、後ろから名前を呼ばれた。反射的に振り返ると、私服姿のセンラさん。
 
 
 
 『センラさん……!』
 
 
 
 
 ちょうど訪ねようとしていた人が目の前に現れて、ラッキーと小さく心の中でガッツポーズ。まぁ、もう家の前だから遅いっちゃ遅いんだけど、マンションは中に入るまでが面倒なのだ。
 
 
 
 
 「どうしたん?俺に何か用事?」
 
 
 
 
 優しい声色で私に尋ねる彼に、頷いて口を開いた。
 
 
 
 
 『お土産、渡そうと思って』
 
 
 
 そう言って、お菓子の入った紙袋を持ち上げて見せた。すると、センラさんは少し驚いた顔をした。しかし、それはすぐに優しい笑みに変わった。
 
 
 
 
 「そっか。せっかくだし、上がってお茶でもどうです?上司にシュークリーム貰ったんやけど、俺あんまり甘いもの好きやなくて」
 
 
 
 ははっ、と乾いた笑みを零した彼に、私は短く驚きの声を上げた。
 
 
 
 
 『センラさん、甘いもの嫌いなんですか?え、どうしよう。お土産、お菓子なのに』
 
 
 
 
 そこまで甘くないと思うけれど、こういうテーマパークのものとなると話は別だ。たまに凄く甘ったるいものとかがある。
 
 
 
 
 「えっ」
 
 
 
 今度は彼が私の言葉に驚きの声を上げた。
 
 
 
 
 「……いや、ほんとは嘘なんよ。甘いもの食べれないって」
 
 
 
 その後にそんな言葉を零す彼。嗚呼、気を使ってくれてるのかな、申し訳ないなとぼんやり考えながら言葉を返した。
 
 



 『なんで嘘を?』
 
 
 「何でって……」




 彼は言葉を零しながら、ニッコリと笑って私の方に手を乗せ、ぐっと近づけた。




 「Aちゃんと話したかったから」





 そう言ってニヤリと笑い、行こうかと歩き出す。その言葉に頭が追いつかない。




 『センラさん……!』



 
 置いていかないで、という意味を込めて彼の名を呼びながらその大きな背中を追いかけた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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設定タグ:歌い手 , うらたぬき , センラ   
作品ジャンル:恋愛
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潮田 陽菜(プロフ) - はっかさん» コメントありがとうございます!!感想書いて頂けるなんて嬉しいです(><)いつもありがとうございます!!次回作も頑張るのでよろしくお願いします!! (2019年10月29日 15時) (レス) id: 71e4183107 (このIDを非表示/違反報告)
はっか(プロフ) - 遅くなりましたが完結おめでとうございます!!細かい感想は後ほど送り付けますがとりあえずこれだけ言わせて頂きます。好き。これからも無理しない程度に頑張ってください! (2019年10月25日 23時) (レス) id: 3cb0d82f4b (このIDを非表示/違反報告)
潮田 陽菜(プロフ) - Nacoさん» コメントありがとうございます!更新頑張りますのでこれからも何卒よろしくお願いします (2019年3月1日 22時) (レス) id: b5c447886f (このIDを非表示/違反報告)
Naco - さっそく読みに来ちゃいました!!とても、私好みのお話で面白いしとてもドキドキしちゃいました(*´-`*)これからも更新頑張って下さいね!! (2019年2月24日 21時) (レス) id: 6c2e9c4715 (このIDを非表示/違反報告)
潮田 陽菜(プロフ) - 陽音。こたぬきさん» そう言っていただけて嬉しいです!文才あるだなんて言っていただけて光栄ですありがとうございます(,,・ω・,,)更新頑張りますので何卒よろしくお願いします! (2019年1月26日 23時) (レス) id: b5c447886f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:潮田 陽菜 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年9月28日 20時

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