219話 ページ19
Aさんはどうやら教師ではないみたいだが、
頼りになりそうなヒトだと思った。
怖いけど……
いやっ、別に何かされたワケじゃないのよ！
ただ、本当に……
A)カルエゴくん、書類まだ届いていませんが？
カルエゴ)それは既に揃ってますので放課後に渡しに行く予定でしたが……
A)特に期限はありませんが、今すぐ下さい。私貴方よりも多忙なんですよ。貴方よりも
カルエゴ)ーっいいでしょう！すぐにお渡しします。その代わり二度と俺の前に現れるなっ！
A)おや、照れてるんですか？本当は私に会えて嬉しいと思っているくせに
カルエゴ)断じてないっ！！！
カルエゴ先生のケルベロスを落ち着いて交わし
揶揄う事のできるAさんが怖いと思う！
カルエゴ)ﾌｩ……それより、生徒の課題提出物が揃っていませんが……
モモノキ)あっえっと……提出期限に間に合った分がそれだけで……
突然、Aさんから私に目を向けたカルエゴ先生に
驚き、一瞬言葉を詰まらせながら報告をした。
カルエゴ)提出できない生徒には厳しく指導をするように
モモノキ)私がっですか？
カルエゴ)他に誰が？
ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞと効果音がつくほど怒りと圧をかけて言うカルエゴ先生に、私は怯える。
A)イジメはんたーい(棒)
カルエゴ)まだ居たのか！とっとと理事長の元に帰れ！！
A)言われなくとも帰りますよ。厳しすぎも程々にしてくださいよ。私の仕事が増える
カルエゴ)ﾌﾝｯ知るかっ！では、お願いしますね。モモノキ先生
そう言われ、私は生徒達の元へ向かった。
本当に怖いし厳しいわカルエゴ先生
モモノキ)しかも、生徒に直接指導だなんて、でっ、できるかしら……
目の前には、ｽﾞﾝｯと怖い顔して立つ生徒達。
私は、彼らに、課題の提出をっと声を振り絞り言うと、
パッと顔を変え課題ね！すみません！うっかり忘れてました！と彼らは言った。
怖そうな雰囲気とは一変、
ぺこぺこ頭を下げる彼らに一安心し、
後で持っていきますんで。と言う言葉を信じ、
他の子からも回収をしに周る。
そして、全ての課題を集め終えると、
カルエゴ先生の元へ向かった。
無事に回収できた！みんな良い子でよかったわ！
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作者名：モンブラン | 作成日時：2023年8月24日 16時
