君にどう好かれるか考えるー６ー (ページ44)

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２６６話：恋話② ページ44

女郎蜘蛛「もう…ときめいちゃうわそんなの…！ねぇ、どうやって恋仲になったの！？告白は！？若君から！？」

貴方「う…うん……」

女郎蜘蛛「どんな風に言われたの！？」

女郎蜘蛛が興奮して、前のめりになって聞いてくる。

貴方「恋仲になってくれないか…って…」

女郎蜘蛛「そ、そんな直球で！？ああ…もうカッコよすぎるわァ…」

貴方「あ…はは……」

女郎蜘蛛「エンマの若君から愛を告げて欲しい女妖怪は沢山いるのよ。かく言う私もね？」

貴方「女郎蜘蛛は男でしょう…」

女郎蜘蛛「私ほど女心をわかってる奴は居ないわよ！」

貴方「そ…そうなんだ…」

女郎蜘蛛「若君の視界に入りたい女は、みんな宮で働けるように美しくなって、勉強もするの。」

貴方「大変…だね……」

女郎蜘蛛「そうよ、とーーーーっても大変なの。それがまさか、若君が人間に恋するなんて、誰も想像出来なかった。」

貴方「…」

女郎蜘蛛「人間なんて、私達妖怪から見たら、本当にちっぽけな生き物だったから。どうしたら若君程の方を落とせるのか…って、女達は暫くその話ばっかりしてたわねぇ。」

貴方「私…別に何も……」

女郎蜘蛛「そう、だから驚いた。これはアタシしか知らないこと……なんだけどね。

他の女はみんな、アンタが若君を脅したって思い込んでるわ。
でもアンタは、そんなことしてないものね。」