君にどう好かれるか考えるー６ー (ページ43)

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２６５話：恋話ページ43

「やっぱり人間界には、良い薬の材料が沢山あるわね。」と、私の背中に薬を塗りながら、女郎蜘蛛が笑った。

貴方「そうなの？…いっ…」

女郎蜘蛛「あ、あらごめんなさいね。…ここ、また傷が広がってるわ……。」

貴方「…ごめんなさい…」

女郎蜘蛛「いやね、アンタが謝ることじゃないでしょ。」

貴方「でも…」

女郎蜘蛛「早く傷を治して、あの男どもを笑顔にするのが、アンタの役目なのよ。そんな顔しないの。」

貴方「……うん。」

薬を塗る女郎蜘蛛の手付きはとても優しい。
土蜘蛛とそっくりで………。

貴方「…！」

女郎蜘蛛「どうしたの？」

貴方「え、あ……いや、なんでもない…」

最近おかしいと思う事がある。
カルラに好きと告げられてから
土蜘蛛や大ガマ、それにオロチ達を見ると
何だか変に意識して話せなくなる。

女郎蜘蛛「ねぇ、そういえば…Aって、エンマの若君の想い人なのよね？」

貴方「えっ…」

女郎蜘蛛「そんなに照れなくて良いじゃない？口付けはしたの？」

貴方「そ…それは…その………」

女郎蜘蛛「したことあるのね？」

貴方「う…うん………」

女郎蜘蛛「キャー！あのエンマの若君からの口付けなんて、どれだけ素敵なのかしら！ねぇ！どうやってされたの！？」

貴方「え…ええ………布団…の中……で…」

女郎蜘蛛「ふ、布団の中！？や、やだもぉ〜！！！」

女郎蜘蛛に肩をバシッと叩かれた。