248話:安全な部屋 ページ26
ー大やもりsideー
女郎蜘蛛「落ち着いた…?」
大ガマが血を飲ませて数分後。
Aは呻き声をあげなくなった。
まだ姿は鬼のままだが、そのうち戻るだろうと土蜘蛛は言った。
女郎蜘蛛も、Aの腕の拘束を解いた。
キュウビ「今の音を聞きつけて、他の鬼が来るかもしれないね。」
烏天狗「そうだね…。」
女郎蜘蛛「あら。それならアタシ、良いところ知ってるわよ。一階の角部屋!」
土蜘蛛「資料庫か?」
女郎蜘蛛「逆の通路よ。奥に進むと、扉の頑丈な部屋があるの。」
カルラ「早く案内してよおばさん!」
女郎蜘蛛「誰がおばさんですってー!?」
オロチ「…何かの気配がする。行くなら早く立ち去ったほうがいい。」
オロチに促され、俺たちは1階の角部屋へ行くこととなった。
懐かしい香りがする。
微かだけど、私はこの香りを嗅いだことがある。
この香りが、好きだった。
貴方「え…んま………さ…」
大やもり「…?A……?」
貴方「……お…お……がま…?」
大やもり「ううん、俺は大やもり。……大丈夫?」
貴方「大やもり………?……あ…」
大やもり「思い出した?」
貴方「…うん、久しぶり。」
大やもり「何年ぶりだろうね。ああ、無理して起きないで。背中の傷も深いし…。」
貴方「…ごめんね。…他のみんなは……?」
大やもりは少し困った顔をした。
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作者名:暁兔 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年8月25日 14時