君にどう好かれるか考える。ー５ー (ページ38)

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２１６話：結界の中ページ38

牢獄に繋がる地下への階段の前に、キュウビとカルラの姿が見えた。

キュウビ「君達も気付いたのかい？ここの結界のこと。」

貴方「烏天狗が、強い気配がするって。」

カルラ「それに地下牢ってところから、複数の妖怪の気配がするんだ。間違いなくここに居る。」

烏天狗「それにしても、どうして僕等は結界の中に入れたんだろう……。」

キュウビ「恐らく結界の主は閻魔大王様だ。僕達はここで生活していたこともある、きっと僕達の妖気に気が付いて招き入れてくれたんだ。」

貴方「そういう事なら早く行こう……」

カルラ「アンタって本当にせっかちだね。敵の罠って可能性もあるんだよ？」

貴方「それでも、行かなきゃ事態は進展しないでしょ。」

私はそれだけ言うと、先頭を切って階段を降りた。
後ろからキュウビが、変わらないねぇと言った。

ーカルラsideー

能天気女が階段をおりたので、後に続くと妙な気を感じた。

カルラ「……！」

烏天狗「カルラ……」

カルラ「牢の入口が強力な結界で閉じられた……。それも幾重にも重ねて……。どういう事だろう……。」

烏天狗「……外界で何かあったのかも。」

カルラ「……中からはでられそうにない。時期を待とう。」

烏天狗「そう……だね。」

それにしても、あの能天気女……
別れる前と何かが違っていた様な……。