命令６−３ ページ14
俺たちは頭の整理がつかないまま、各自家で休むことにした。
今日だけで４人…４人も死んだ。
誰だよ『王様』ってやつは。
なんで、こんなことすんだよ…
「くそぉ…」
────ピンポーン
インターホンが鳴った。
「岩ちゃん？今大丈夫？」
「なんだ、及川か。入れよ。」
俺は及川を家にあげた。
「何のようだよ。」
「さっき黒尾くんから連絡があって、夜久くんの携帯に未送信メールがあったらしい。一文字だけの未送信メール。」
「未送信メール？」
「そう。内容は『め』の一文字だけ。」
「め…？」
「それで、俺は気になって他の奴の携帯も調べたんだ。白布のは『ゃ』、天童のは『が』、ボウズ君のは『て』、山口君のは『き』。死んだ人の携帯に残っているこの文字になんか意味があると思わない？」
『ゃ』『が』『て』『き』
この四字に意味がある…？
でもたまたま残ってたとは考えにくい…
「それでね、俺は考えたんだ。この未送信メールの文字、王様への手がかりかもしれないってね！」
「王様への手がかり…でも、この四字だけじゃ分かんねぇよ…」
すると及川は目に涙を浮かべて苦しそうに口を開いた。
「ねぇ岩ちゃん…王様ってどんなやつ何だろうね…俺は許さない。確かに白鳥沢も烏野も嫌いだけど、死んでいいなんて思ったことない。死んでいい奴なんていないのに…」
「及川…」
俺は及川のこんな顔を初めて見た。悲しさでもなく、悔しさでもなく、怒りでもない。俺じゃ到底言葉に出来ない。そんな感情が入り交じったその顔で及川は俺に抱きついてきた。
俺はいつもみたいに怒鳴ったりせず、俺も及川を抱きしめた。
「岩ちゃん…お願いだから、岩ちゃんは死なないでね…」
「死なねぇよ。だから、お前も死ぬな。」
「うん…岩ちゃん、俺は何があっても岩ちゃんの味方だからね…」
「あぁ、俺も何があってもお前の味方だからな。」
この日はもう時間も遅いので俺の家に及川を泊めることにした。
*☼*―――――*☼*―――――*☼*―――――*☼*―
〇〇side
今回なんてまだ序の口だよ。
これから毎回のように人が死んでいくんだ。
楽しみだなぁ…
もっと俺に刺激をちょうだい。
生存者23名
続く (更新停止中)
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作者名：くめっち。 | 作成日時：2017年1月10日 22時
