＊外交？ ページ36
A「…外交、舞踏会？」
おうむ返しにそう聞いてしまうほど、俺にその一言は信じられなかった。
グル「そうだ！是非ともついて来てくれ！」
A「嫌だ」
即答。
グル「なんでや！いいやろ？別に減るもんじゃないし！」
キラキラと紅い目を輝かせながら詰め寄るグルッペンを両手で押し返しながら反論する。
A「意味わかんない！！なんで外交なのに舞踏会開いちゃってんの？？？そんなんいつも通り義務的に終わらせりゃいいじゃん！！面倒くさい！！！」
グル「安心しろ！踊って外交するのは俺とトン氏だけだ！お前は護衛ということでただ微笑んでいるだけでいい！今回は前々から付き合いのある大きな国との外交だ。多少の融通は利く。…それにAも少しは外交の勉強もしたほうがいいだろう？」
A「うっ、それはそう…だけど………本当に踊らなくていい？喋らなくていい？」
グル「ホントウホントウ」
A「…本当？」
グル「本当！」
グルッペンがそう言うので、渋々ながら俺は外交舞踏会とやらに行くことになりました。
＊＊＊
そして舞踏会当日。
グル「トン氏…お前、いつもそれでいいんじゃないか？」
トン「アホ言わんといてくださいよ…こんなん
毎日着とったら肩がこってしゃーないわ。」
そう言ってトントンは滑らかな濃紺に包まれた肩を回した。一見シンプルに見えるそれは所々に繊細かつ上品な銀糸の刺繍が施されていて、誰が見てもかなりの上物だということがわかる。髪もいつもの斜め分けではなくオールバックにセットしていた。
トン「あんたも人褒めるより先に自分の姿鏡で見たらどうですかねぇ？」
言われたグルッペンは髪型こそいつもどおりだが、上下黒の燕尾服に煌びやかな金の刺繍、艶やかな真紅のクロスタイがアクセントとなり、とても華やかな出で立ちだ。
グル「まぁ…一国の軍を率いる者として招かれている以上はそれ相応の格好をだな…」
照れるように言い淀む彼の姿が珍しかったもので、つい笑ってしまう。
トン「…で、Aはいつまでその格好でおるつもりなん？」
ギクッ
A「え、えぇ……やっぱダメ？」
トン「ダメに決まっとるやろ！早よ着替えてきなさい！」
指摘してみればわかりやすくギクッとするA。彼は未だにいつもの軍服に臙脂色の外套姿で、折角の衣装は腕に掛けられたままだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 202人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
闇音 - UPZはエーミール教授が働いて？いる大学の名前ですよ。エーミール教授が教えているのはパk学です。 (2017年7月27日 23時) (
レス) id: f267177af2 (このIDを非表示/違反報告)
闇音やみぃ(プロフ) - *衣装の夢主さんの会話カッコ名前変換されてません。 (2017年5月28日 17時) (レス) id: efba8b3959 (このIDを非表示/違反報告)
サクヤ(プロフ) - 妖怪波姫さん» わわ、本当ですね…すみません直します！！ (2017年4月29日 19時) (レス) id: f3b38bb195 (このIDを非表示/違反報告)
サクヤ(プロフ) - 気ままな猫丸さん» すみません直させていただきました！ありがとうございます！！ (2017年4月29日 19時) (レス) id: f3b38bb195 (このIDを非表示/違反報告)
妖怪波姫(プロフ) - UPZ大学のZが、Gになっていると思います とても面白いです 更新応援してますd(^_^o) (2017年4月29日 8時) (レス) id: e7428f1fb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サクヤ x他1人 | 作成日時：2017年3月18日 18時
