死罪人の”毒蛇の蛇” 【地獄楽】 (ページ10)

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１０話ページ10

慶雲が様々な武具を当て画眉丸に攻撃するが
当の本人は怪我どころか擦り傷も付いおらず…

呑気に自分の手縄を結んでいた…
その様子を見て火に油が注がれた慶雲は

さらに武具で画眉丸を試そうとするが
画眉丸もただされるがままではない。

画「そんなに……….付き合えるかっ！」

慶雲の持っている槍の先を脇に挟みてこの原理で
自分より何倍も大きい慶雲を宙に投げた。

奴の背負っている箱から何種類もの武具が散らばる。
その中から一つに画眉丸は蹴りをいれ
慶雲の心臓の臓目掛け撃つ。

画「やっぱり辛いよ…手縄だと」

　『そうか？余裕そうだったが…』

慶「ククク…..」

慶雲が不気味な笑い声をあげ
着物を剥いで立ち上がる…あれは…鎧か…

慶「流石の技前だが…”がらんの”…
　我が”活鎧”を貫く程では無かったようだな」

画「やっぱり変態じゃん…」

慶「貴様は武具の使い方を分かっていない
　足蹴にしては威力を十分に発揮できぬ…美しさ——-」

美しさねぇ…ここの花は少し不気味だが美しい…

_ほんの僅かな瞬間…画眉丸は慶雲を殺した。
鎧を見事に貫通し様々な武具が奴の胴を貫く。

　『鎧は自分の体に縫い付けてたのか…』

画「無駄な時間を過ごした…さっさと仙薬を探そう」

すると期聖殿が刀を抜き慶雲の首を斬り
白い布に包み持つ。

期「じゃ俺は帰るから…」

　『殺さないのか？期聖殿…』

期「言っただろ…浅ェ門は敵でも味方でも無い…
　担当の罪人が死ねば首を持って帰るだけだよ…」

帰って風呂でも浴びよう…と呟く期聖殿を
佐切殿はふと呼び止める。

佐「６０人行方知らずの島です。
　どうか帰路もお気をつけて….」

期「人の心配をしている場合かよ
　むしろ俺さ早く離脱出来て幸運だよ」

手縄をしてるだけで安心してるなら…とんだ平和ボケ。
我達は犯罪者だ…生きる為なら手段なんて選ばねぇ…

期「浅ェ門にも害が及ぶ…」

佐「しかし…規則を破っては御免状も無効では…」

期「それが堅いってんだよ
　侍にとって上意は絶対的だが———————」

細かいなぁ…要するに優先順位を決めろって事か…
はぁ…簡潔にまとめろよ…使える武具無いかな…漁ろ

画「とにかくワシは妻の元に行きたいだけだ。
　それ以外はどーでも良い…まして浅ェ門の安否など…」

慶雲の胴に刺さっている武具を引き抜き投げ捨てる。
刃こぼれや錆など手入れされておらず良いのは無かった。